開発途上国における渋滞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 20:17 UTC 版)
開発途上国では交通行動の変容によるインフラの整備が追い付いていない状況である。例えば、停電に伴う信号機の消灯や、河川整備の未成熟なために生じる冠水の影響によって渋滞が発生する。また、牛車などの極端に走行速度が遅い車両や路上での故障車両によって渋滞が生じることもある。さらには、交通ルールやマナーが十分に守られていないために生じる渋滞も見られる。一方で、非効率な信号制御やロータリー交差点の導入など、中途半端な渋滞対策により渋滞を悪化させている例が多い。 開発途上国の渋滞の要因には次のようなものがある。 特徴的な車種構成の問題 開発途上国では自動車と自動車の隙間を走行するオートバイ、小型車両を利用した個人営業によるバスとタクシーの中間的なサービス形態の存在と道路上での客待ち、人力車や牛車など走行速度の遅い車両の存在など特徴的な車種構成が渋滞の要因になっている。 交通ルールと運転マナーの問題 開発途上国では特に違法な路上駐車などの交通ルールの不徹底、渋滞時の反対車線の逆走やオートバイの中央分離帯の走行などが問題になっている。 特殊要因 その他の開発途上国の渋滞の特殊要因として、ピーク時の政府要人等の通行による車両の通行止め、中古車が多いことによる路上でのエンスト、運転手の資金難による路上でのガス欠、電力不足による信号機の停止、雨季の道路の冠水などがある。
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