銹絵絵替角皿〈尾形乾山作/尾形光琳画〉
主名称: | 銹絵絵替角皿〈尾形乾山作/尾形光琳画〉 |
指定番号: | 2549 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1993.06.10(平成5.06.10) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 10枚 |
時代区分: | 江戸 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 一〇枚とも軟質陶胎の型作りによる、切立縁をなす正四方の角皿である。この角皿は乾山が陶器に定着させた形で、硯蓋【すずりぶた】に由来していると考えられる。素地を素焼きして総体に白泥を塗った白化粧地とし、マンガン質の鉄絵具(マンガン呉須【ごす】)にて光琳が図様を、乾山が賛を表し、さらに鉛釉の透明釉を掛けている。 絵付は澱みのない軽妙な筆致や、巧みな画面構成など光琳画の一特色をよく示し、また乾山独特の書風になる画賛や底裏の銘により、一幅の詩画軸を思わせるような陶画を作り出している。 光琳の落款には「光琳」「寂明」「法橋光琳」の三形式が見られるが、ほぼ同形同寸で、縁文様は全て同一であり、当初から組物として製作されたと考えられる。 なおこれらを納める箱の蓋表には、「乾山角皿」「貳拾枚之内 拾枚」とあり、蓋裏には「梅・垂梅・椿・菊・柳燕・福祿壽・眞向福祿壽・竹雀・鷺・人物・竹寂明書入・竹賛四字・芦鶴・布袋・恵比寿・大黒」と画題を記すが、そのうち「垂梅・椿・柳燕(燕のみ)・福祿壽・鷺・人物・恵比寿」を抹消し、現存する一〇枚の画題を残している。これにより当初は二〇枚の組物として伝わっていたことが推察される。 本作品は、近年の落款や花押(壽型)の研究から、光琳が江戸より帰洛した宝永六年(一七〇九)から、二条通丁字屋町へ移る正徳二年(一七一二)までの、光琳・乾山合作の大部分が行われていた鳴滝窯末期の製作と考えられている。 光琳・乾山合作の銹絵角皿組物として、まとまって保存されている唯一の作品であり、かつその代表作として重要である。 |
工芸品: | 銹絵松鶴図六角皿 尾形乾山作 尾形光琳画 銹絵水仙文茶碗 仁清作 銹絵滝山水図茶碗 銹絵絵替角皿 銹絵観鴎図角皿 銹藍金絵絵替皿 鋳銅三具足 |
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