金正日専用の特別列車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 21:35 UTC 版)
「朝鮮民主主義人民共和国の鉄道」の記事における「金正日専用の特別列車」の解説
国防委員長・朝鮮労働党中央委員会総書記であった金正日は、飛行機嫌いと言われており、金正日は1983年、2000年、2001年、2004年、2006年、2010年の中国訪問、2001年、2002年、2011年のロシア訪問では専用の特別列車を使った。外遊の帰りには金正日を乗せた列車が平義線(京義線)龍川駅を通過したしばらく後に爆発事故(龍川駅列車爆発事故)が発生しており、「金正日を狙ったテロではないか」といった噂も流れた。 列車内は金正日のほかに幹部・側近、秘書、映像課職員、料理人、医師、大勢の警備隊を乗せ、万が一の事故や客車防御を考慮して列車は前後にディーゼル機関車を挟むプッシュプルで運行する。国内のみだと思われるが、特別列車の存在を隠すため、本列車発車2時間前と2時間後にカムフラージュのための列車が運行される。特別列車が運行する時は国内の通常ダイヤが特別ダイヤ(遅延)に変更され、特別列車の通過まで列車の移動や一般人のホームへの立ち入りを制限する。 また、ダイヤを変更するのは国内だけでなく中国及びロシアも金正日の特別列車に合わせた特別ダイヤに変更する。ロシア訪問の際は、列車のスピードを40 - 50km/h程度に制限して徐行運転していたため、シベリア鉄道に大幅な遅れや運休が生じ、シベリア鉄道当局は、それにより旅程を狂わされた人々から訴えが起こされ、賠償金を払わざるを得なかった。 同様の列車は、2011年の金正日の死後も運行され、後継者の金正恩も最高指導者就任後の初外遊で父の金正日に倣って中国を訪れる際に利用するも、同年5月7日の訪中では政府専用機(Il-62)を初めて外遊に利用した。 詳細は「朝鮮民主主義人民共和国最高指導者専用列車」を参照
※この「金正日専用の特別列車」の解説は、「朝鮮民主主義人民共和国の鉄道」の解説の一部です。
「金正日専用の特別列車」を含む「朝鮮民主主義人民共和国の鉄道」の記事については、「朝鮮民主主義人民共和国の鉄道」の概要を参照ください。
- 金正日専用の特別列車のページへのリンク