酒粕の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 23:53 UTC 版)
板粕 - 清酒と分離、圧搾された酒粕を剥がしたもの。(圧搾には醪自動圧搾機が使用されることが多く、その場合、板状で酒粕が残る。)地方によっては白い酒粕全てを板粕と呼ぶ。 ばら粕 - 板状にとれなかった酒粕。時間的・人手的にとれない場合と、大吟醸・吟醸酒の酒粕は米を低温醗酵させているので米粒が融けきれない場合が多く、圧搾機の濾布板から板状に取ろうとするとボロボロになったり、酒成分が多く残り、柔らかすぎて板状に取れない物理的要因の場合がある。地方によっては粉粕(こがす)と呼ばれる。 練り粕 - 酒粕を柔らかいペースト状に練った物。酒精を加える場合もある。 踏込み粕 - ばら粕及び板粕をタンクに足で踏込み、空気を追い出して、4 - 6か月熟成(発酵)させたもの。色も茶色・及び黄金色のものが多い。地方によって、「押し粕」「諸白(もろはく)粕」「練り粕」「踏みかす」「土用かす」等と呼ばれる。酢原料・漬物用に使用されることが多い。 成形粕 - ばら粕を練りこんで棒状に押し出し、板粕状にしたもの。「ニュー板粕」と呼んでいる業者もある。近年、蔵元も機械化や人手不足により板粕を取らなくなっており、板粕が不足しているために製造されたもので、代替品の意味合いが強い。練り込んでいるため使いやすいが、練ることにより米麹が壊れ、また酸化されるため風味に欠ける[要出典]。 家庭や飲食店での粕漬け、粕汁、甘酒づくり用といった従来用途に加え、近年では酒粕を加工したり更に乳酸発酵させたりした調味料など各種料理用の製品や、酒粕を使った栄養補助食品などが開発されるようになった。
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