酒粕を原料にする製品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 14:23 UTC 版)
粕酢(酒粕酢) - 酒粕を酢酸発酵させることで作る食酢の1種。特に熟成させた酒粕を原料として作られた粕酢は、赤みを帯びていることから、赤酢と呼ばれている。主に寿司(鮨)酢として利用される。江戸時代、酒作りの副産物である酒粕を原料とした酒粕酢は、コメから直接作った米酢よりも安価だったため、この酒粕酢が、食酢を使った寿司の普及に一役買ったと言われている。戦後の物資不足と黄変米事件が原因となって、現在は一般家庭では出回らず、飲食店でも使う店は少数で、使う場合でも他の酢で割って使う場合が多い。 酒粕焼酎 - 原料として、酒粕以外に、必ず麹が使用されている。まず、酒粕、麹、水を加えた状態、すなわち醪(もろみ)を作って醗酵させる。こうして醗酵させた醪を蒸留して作った酒。こちらは酒粕焼酎とだけ呼ばれ、粕取焼酎とは呼ばれない。 粕取焼酎 - 戦後の密造酒を指して言う「カストリ」と混同されることもあるが別物である。原料には「酒粕」とだけあり、麹は使っていない。酒粕を加熱し、酒粕に残っているエタノールなどの揮発成分を取り出して作った酒である。なお、蒸気が通るよう酒粕とモミガラと混合し、それを蒸して酒粕に残っていたエタノールなどの揮発成分と共に、モミガラの香りなどの成分も取り出して作った酒も存在する。また、酒粕を原料としていることには変わりがないことから酒粕焼酎に分類される場合もある。
※この「酒粕を原料にする製品」の解説は、「酒粕」の解説の一部です。
「酒粕を原料にする製品」を含む「酒粕」の記事については、「酒粕」の概要を参照ください。
- 酒粕を原料にする製品のページへのリンク