過去の製品として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 17:40 UTC 版)
「ラップトップパソコン」の記事における「過去の製品として」の解説
1980年代から1990年代初頭にかけて、8bitや16bitCPUを搭載して、液晶方式やプラズマ方式の画面を備えた、2つ折り式の可搬型コンピュータが「ラップトップ(コンピュータ)」の名称で発売されていた。 これらのコンピュータはディスプレイを内蔵するとはいっても、グラフィック表示より文字表示を目的とする傾向が強く、グラフの表示はできたが640×480ドット(俗にVGAと呼ばれる)などの4:3の画面比を持つのではなく、横に細長い表示画面を持っている機種が多かった。また当時の技術的限界から今日のノートパソコンのように薄型で上面全体が開いてディスプレイとなっているわけではなく、本体上部の半分だけが開いて、この部分にディスプレイとキーボードが設けられていた。 またこの時代の技術的限界から、3kg前後から10kgに迫る製品(初の可搬形MacintoshのMacintosh Portableで7.16kg)も存在しており、その重さを揶揄して「ラップクラッシャー」(ひざ壊し)と言われることもあった。このため今日のノートパソコン(特にモバイルと呼ばれる軽量な製品)に比べ携帯性は低く、ACアダプターを必要とせず直接コンセントから電源を取れるなどの特徴こそあったが、鞄に収めて持ち歩き方々で取り出して利用するというよりも、安定して使える場所まで運んでいって設置し、あまり動かさずに利用する形で使われていた。 上記以外の主な特徴は以下の通り。 本体側面などにフロッピーディスクドライブを備える。 ここにOSやソフトウェアの収められたフロッピーディスクを挿入して利用した。ROMインタプリタを内蔵し、BASICで駆動するタイプも在った。 バッテリーによる駆動も可能である。 ただしバッテリーは現在のリチウムイオン電池ではなく、ニッカド電池であった。乾電池で駆動するものもあった一方で、電池を内蔵せずもっぱらコンセントにつないで利用するものもあった。 本体にはRS-232C等の汎用通信ポートを備える。 これで外部機器を制御することもできた。 これらは主に商業分野や工業分野、または学術分野で利用され、産業用ロボットや業務用機器などといったハードウェアの制御や、その場で見積もりやシミュレーションデータを出す用途などにも利用されていた。特にハードウェア制御分野では、制御プログラムがこれらラップトップ機の機種に依存して組まれており、2000年代に入っても相当数の旧式なラップトップ機が業務用分野で利用されている。
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