車種と仕様
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:41 UTC 版)
「オールステート (自動車)」の記事における「車種と仕様」の解説
1952年モデルでは、シリーズ4は、111型スタンダード(最多販売は1,486米ドル)と113型デラックス(最多販売は1,539米ドル)および簡素な110型ベーシック(1,395米ドル)のグレード。シリーズ6は、ベーシック(1,594米ドル)と、豪華仕様で速い115型デラックス(1,693米ドル)でスタンダードは提供されていない。 1952年式モデルと比べて1953年式には外観の変更はなかったが、同仕様型で車重が145ポンド増していた。オールステート・ベーシックモデルはなくなり、価格はかなり上げられた。エントリーレベルのシリーズ4スタンダード2は10型は1,528米ドル、デラックス213型は1,589米ドルで販売された。シリーズ6はデラックス215モデルのみで1,785米ドルだったが、これが一番人気だった。 シリーズ4は134.2CID(2.199cc) L型サイドバルブ4気筒 68hpエンジン、シリーズ6は161CID(2.638cc)L型サイドバルブ6気筒 80hpエンジン。ともにウィリス製である。3速マニュアルトランスミッションが標準で、オーバードライブ機構はオプションで104米ドルだった。 オールステートはヘンリーJそのものであるが、異なる点もあった。ボンネットとリアデッキにオールステートのネームプレート(バッジ)を加え、内装はより豪華にされており、サラン繊維や一部レザー、ビニールなどが使われている。そのほか、車内外の意匠に変更が加えられており、ハブキャップおよびホイールカバー、ホーンスイッチ、計器類の装着部分、ロック付のグローブボックス、トランクリッド、エンジンは特別な青色であった。アームレストとサンバイザー、ドアロックおよびキー、パーキングランプおよびテールランプも専用の特別仕様である。そしてもっとも目立つ部分、フロントグリルが2本線のグリルとなり、ボンネットはジェット機を模したオーナメントを、タッカー社からカイザーにやってきた工業デザイナーのアレックス・トレムリスがデザインしている。 また、タイヤ、チューブ、スパークプラグ、バッテリーはオールステートブランドの製品を組み込んでおり、これらにはシアーズの「トリプル・ギャランティ」保証もつけられていた。 初期のヘンリーJはコスト低減のために設けられていなかったが、オールステートではトランクリッドが設けられている。オールステートの標準的なインテリアの材質は、硬く絞られた紙の房を互いに織り込みさらにプラスチックコーティングされたもので作られていた。これは通常の車のインテリアとは異なり耐久性にすぐれていただけでなく魅力的である上シートカバーいらずのものだった。なお1960年代には、シボレーも同様の内装をシボレー・ビスケインやシボレー・ベルエアに与えている。
※この「車種と仕様」の解説は、「オールステート (自動車)」の解説の一部です。
「車種と仕様」を含む「オールステート (自動車)」の記事については、「オールステート (自動車)」の概要を参照ください。
- 車種と仕様のページへのリンク