貨幣制度及び為替レート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 03:24 UTC 版)
「中華人民共和国の経済」の記事における「貨幣制度及び為替レート」の解説
詳細は「人民元」および「人民元改革」を参照 中国の通貨単位は人民元であり、1元(正確には圓)=10角=100分となる。中央銀行は中国人民銀行である。 1994年、外国為替取引センターが設立され、為替レートが一本化された(「人民元の為替レートは、1990年代初めまでは社会主義国の例に漏れず、高めの公定レートと、実勢を反映した様々な市場レートに分かれていた。ただし、市場レートは次第に収斂し、「為替調整センター」で取引されるセンターレートと公定レートの二本立てになっていった。このセンターレートが大幅に下落し、一時は1ドル=11.2元にもなったが、介入もあって年末には8.7元にまで回復した。他方、公定レートも何度か切り下げられ、九四年初めには1ドル=5.8元になっていた」事を背景とする)。そして、1994年1月1日、中国人民銀行は銀行間外国為替市場における先日の為替レートに基づいたUSドル仲値を当日の基準為替レートとした。その結果、は8.28人民元/USドル近傍で推移していた。 2004年頃より、経済成長とともに、人民元が過小に評価されているという圧力が中国にかかってきた。そこで、2005年6月21日、温家宝首相は8.28人民元/1USドルから8.11人民元/USドルに切り上げるとともにドル・ペッグの固定相場制から、11の通貨による通貨バスケットとする変動相場制に移行した(人民元改革)。 こうして、2006年初めには8.07人民元/USドルに、2007年初めの人民元の為替レートは、7.75人民元/USドルとなっていった。 2009年1月21日、バラク・オバマアメリカ合衆国大統領政権の財務長官に就任予定のティモシー・ガイトナーはアメリカ合衆国上院財務委員会での証言で以下の発言を行った。 様々なエコノミストの意見の結論に裏打ちされたバラク・オバマ大統領は、中国政府が為替を操作しているということを確信している。アメリカ合衆国大統領として、オバマ大統領はあらゆる外交政策を用いて積極的に中国の為替制度を変えようと誓っている。 ガイトナーの発言に対し、中華人民共和国商務部は以下のように反論している。 我々中国政府は、国際貿易を有利に進める手段として為替操作を決して行っていない。また、輸出促進のために、人民元切り下げを行わない。
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