記録処理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 00:39 UTC 版)
映像エンジンで画像処理が施されたり、またはRAWデータのままの静止画情報は、記録媒体に書き込まれて保存される。フラッシュメモリー素子のデータ転送速度は年々高速化しているが、一方で画像データサイズの肥大化もあって、一般に記録動作には時間が掛かる。 記録形式 撮影された画像情報の記録には、一般的にJPEGや、JPEGの拡張規格であるExif形式が使用されている。また、一眼レフや一部の高級コンパクト機では、Exifに加えてRAW形式での記録も可能である。 Exif Exifフォーマットは、JPEGファイルにカメラ映像機器工業会 (CIPA) によって規定された「ヘッダー」を追加したものである。このヘッダーには、撮影時の機種、レンズ名、焦点距離、絞り、シャッタースピード、ISO感度、露出モード、撮影日時といったメタデータが含まれている。ほとんどのデジタルカメラおよびカメラ付き携帯電話はExifを使用しており、家庭用プリンターもExifデータを認識してそのまま印刷できるものが多い。ExifはRGB各色8 bitの階調しか持たないうえに非可逆圧縮を行うため、元の画像情報の一部は失われる。また、一度失われた情報を再現するのは不可能である。ほとんどのデジタルカメラでは、JPEGの圧縮率を選択できる。圧縮率を下げれば画質は向上するが、一方でファイルサイズが大きくなり、メディアに記録できる枚数は少なくなるトレードオフ関係がある。 RAW RAWフォーマットは、撮像素子からのデジタルデータを最小限の処理だけで記録する。階調の削減や圧縮による画質の劣化がないため、プロやハイアマチュアのカメラマンに好んで用いられる。RAWは一般にファイルサイズが非常に大きくなるため、連写速度が落ちたり、しばらく操作を受付なくなることもある。RAWフォーマットはメーカーや、場合によっては機種ごとに異なっており、互換性はほとんどない。また、そのままではパソコン上で表示することができず、メーカーなどが提供する専用の読み込み・再生用のパソコン用ソフトウェアを使って表示したり、読み込み後にExifやJPEGなどの汎用形式に変換してから表示する必要がある。この変換処理を「現像」といい、それに用いられるソフトウェアを「現像ソフト」と呼ぶ。 上記の他にも、TIFF、DPOFなどがある。
※この「記録処理」の解説は、「デジタルカメラ」の解説の一部です。
「記録処理」を含む「デジタルカメラ」の記事については、「デジタルカメラ」の概要を参照ください。
- 記録・処理のページへのリンク