規格要求
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/15 14:36 UTC 版)
規格要求は、安全機能の定義~実装とトレーサビリティ、安全度(安全完全性)の定量化と目標値達成のエビデンス、責任の明確化や検証可能性等のための文書化の3つである。安全度の目標値達成をするためには、定性的な故障対策と定量的な故障対策が必要であり、故障回避、故障コントロール(管理または制御)からなる。システマティック故障(決定論的原因故障)およびランダム故障の対策として規格が要求する内容は大まかに6つである。さらに上記の対策を確実にするために,組織の機能安全評価能力の診断や,組織を構成する個人の資質あるいは行動特性(compitency)を包含する形となっている。 安全ライフサイクル(プロセス) マネジメント 文書化 検知できない危険側故障率及び安全度水準(SIL)の算出と目標値達成 機能試験 技法の適切な適用(構造化設計、モジュール化、故障検出技法、故障挿入試験、故障解析技法、コーディング基準など) IEC 61508では,安全関連系のハードウェア設計に当って,自己診断技法や,各種故障を抑制する技法,さらに,共通原因故障への対策など多数の具体的な最良の経験(ベストプラクティス)を提示していて,各々をSILに応じて採用するとよいとしている。ソフトウェアの故障(不具合)は決定論的原因故障である。ソフトウェアでは故障(不具合)は製作時に組み込まれており,一般のランダムハードウェア故障に対する確率論的なアプローチを採用できない。 IEC61508では,ソフトウェアに対して,安全ライフサイクルにおいてSILに応じて指定するソフトウェア技法の採用を推奨または強く推奨している。
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