規格種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 08:40 UTC 版)
今までに存在したものとしてはガソリンエンジン用として A1、A2、A3、A5 の4グレード。軽負荷(乗用車)ディーゼルエンジン用として B1、B2、B3、B4、B5 の5グレード。ガソリンエンジンおよびDPF付きディーゼルエンジン用としてC1、C2、C3、C4の4グレード。高負荷(大型)ディーゼルエンジン用として E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E9 の8グレードに分類されていた(現行のACEA2012では A2、B2、E1、B2、E2、E3、E5は削除)。ディーゼル車の普及が著しいヨーロッパらしく、ディーゼルエンジン用オイルの分類が充実しているのが特徴である。ACEA 2004よりAカテゴリとBカテゴリは統一され、Ax/Bx規格となりガソリン・ディーゼル兼用規格となった。このため現行のACEAではAとBは個別に規定されていない。このAとBの統合と共にガソリン・DPF付きディーゼル向けのCカテゴリーが導入された。 API規格では新しいエンジンに適合しなくなった古いグレードは順次廃止されてゆくが、ACEA規格では各グレードごとに目的や対象となるエンジンが明確に分けられており、エンジン・環境対策の要求に合わせて数年おきに更新されていく形になっている。A1-02、A2-96、B1-02、B3-98 というようにグレード表示のあとにハイフンをはさみ、二桁の数字の記載がある場合、その数字が基準が制定・更新されたACEA規格の年度をしめしている。しかし年度の表記を行っているメーカーは多くはなく、いつのACEA規格なのか判別できない製品も多い。ただし規定では一定期間で新しい仕様に移行するように要求されているため極端に古いACEA規格のオイルが流通していることは少ない。このACEA規格の仕様更新により従来表記していた規格を維持できなくなる場合もある。なお最新のACEA規格は ACEA 2012 である。 総じてAPI規格よりテスト項目が厳しく、HTHS粘度の規定値も高いグレードが多い。オイルシールへの適合性も試験項目にあるのが特徴である。ただしAPI規格であってもディーゼル用ではCI-4以降の規格はオイルシール適合性が求められており、ガソリン用ではSN規格から求められるようになった。
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