責任と権限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/15 14:36 UTC 版)
機能安全マネジメントに関する規格要求を整理すると、以下の責任と権限の分担が必要である。 責任(responsible) 組織は組織全体の責任者、プロジェクト全体の責任者と、各フェーズの責任者を決定する。兼務してもよい。責任者は、機能安全管理については専門知識を有する人員に委任・付託することが望ましい。 機能安全管理(functional safety management) 責任者は機能安全の専門知識を有する機能安全管理者を任命する。規格では責任者が機能安全管理者と兼務することを禁止していないが、機能安全管理者は少なくともプロジェクト責任者と同格の地位を有する別人とする方が望ましい。機能安全管理者は、機能安全アセッサーと機能安全監査者を任命する。 機能安全アセスメント(functional safety assessment) 機能安全管理者は機能安全の専門知識を有し、目標SILに応じて独立性が要求される機能安全アセッサーを任命する。通常、責任者や機能安全管理者、設計開発部の人員は、機能安全アセッサーを担当しない。少なくとも品証部の管理職や機能安全の専門組織の管理職、機能安全の認証機関が担当する。対象製品の機能安全の達成をアセスメント(評価)する。 機能安全監査(functional safety audit) 機能安全管理者は機能安全のプロセスを理解し、プロセスでの不備を指摘する機能安全監査者を任命する。組織内部のプロジェクト関係者以外の人員が担当してもよいし、認証機関の機能安全アセッサーが担当してもよい。 担当(妥当性確認担当を含む)および、検証(妥当性確認検証を含む) プロジェクト責任者は機能安全ライフサイクルにおける各フェーズの責任者、担当者および検証者を任命する。担当者と検証者は別人である必要がある。機能安全に精通しているほうが望ましい。
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