装飾と設備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/29 10:22 UTC 版)
モンティチェロの内部装飾の多くは、ジェファーソン自身の考えや理想が反映されたものである。 メイン・エントランスは、東側前面に位置するポルティコへと通り抜ける。このポルティコの天井部は風向計とつながる目盛板があり、風の方向を示している。外部東向きの壁に面している大きな時計には、ジェファーソンが戸外の人夫にとって十分的確であると考えたため、短針しかとりつけられていない。エントランス・ホールにありジェファーソンがデザインした「グレート・クロック」が、時刻を表す時計である。このホールにはルイス・クラーク探検隊がその著名な探検の中で集めた記録の数々も収容している。また、ここにある床敷物は、ジェファーソンが室内にいても自身がまるで外にいるかのような感覚を求めたため、草色(グラスグリーン)で描かれている。 建物の南翼部分には、ジェファーソンの私的な個室がある。図書室には多くの書物が保管されている上、この場所はジェファーソンの3番目の図書の集積でもある。彼の最初の図書館は火事で消失、書物を移動するため議会へと寄付した2番目となる図書館は、イギリス人によって焼却された。この2番目の図書館はアメリカ議会図書館の中心部を成していた。また、著名で「(ジェファーソンの)暮らしぶりより大きい」ように見えるモンティチェロだが、家屋自体は実際には他の典型的な大邸宅よりも小さい。ジェファーソンは多くの家具が空間の無駄になると考慮し、ダイニングの食卓は食事の時間のみ組み立て、壁の一部を切り開いて収納スペースも兼ねた小部屋にベッドを建てるようにした。ジェファーソンのベッドは、保管庫(書斎)側と寝室(化粧室)の、2つの側から開くようになっている。 西側正面は非常に上品で均衡の取れたヴィラの印象を与える。北翼部分には暖炉と合体した移動式配膳台やキャスターと棚が取り付けられているテーブル、棚の付いた回転するドアがあるダイニングと、2つの来客用寝室が含まれている。
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