袴田巌死刑囚救援議員連盟
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「袴田事件」の記事における「袴田巌死刑囚救援議員連盟」の解説
国会では、衆参両院議員による「袴田巌死刑囚救援議員連盟」が発足し、2010年4月20日に設立総会を開いた。民主党、自由民主党、公明党、国民新党、社会民主党、新党大地、日本共産党、みんなの党、等に所属する議員が発起人となり、総勢57名の超党派議員が参加、代表には牧野聖修・民主党衆議院議員、事務局長には鈴木宗男・新党大地衆議院議員が就任した。同議員連盟発足について牧野は「足利事件で無罪が明らかになるなど冤罪への関心が高まっており、袴田さんの冤罪を信じる議員が集まった。今後は法務大臣に死刑執行の停止や一刻も早い再審の開始を求めたい」と述べている。同議員連盟は、設立総会において、冤罪の可能性とともに、死刑執行への恐怖が長期間続いたため袴田は精神が不安定になっていることなどを指摘し、今後、法務大臣の職権による死刑執行の停止や、医療などの処遇改善を求めることを決めている。同議員連盟代表の牧野は、強い拘禁反応によって心身喪失状態にある袴田に対し刑事訴訟法479条(死刑執行の停止: 死刑を言い渡されたものが心神喪失にあるときは、法務大臣に命令によって執行を停止することができる)に基づき、法務大臣に対し職務権限による死刑の停止と、速やかに適切な治療を求めるとともに、再審の道を開くべく追求することを表明している。また、担当弁護士は、国際法規に照らしても拘禁反応や糖尿病を放置している状況は人権侵害だと述べている。また同議員連盟で、弁護団から、死刑確定後30年近く経過している現状は拷問等禁止条約などに違反している疑いがあるため、日弁連に対し人権救済の申し立てを行なった、などの報告があった。 その後鈴木が失職、牧野が落選し、他の参加議員にも変動があったため、2014年3月、袴田の再審決定・釈放を前に50人の超党派の国会議員が再結集し、議員連盟を再構築した。役員は以下の通り。 会長 塩谷立 (自由民主党衆議院議員) 世話人 逢沢一郎(自由民主党衆議院議員)・漆原良夫(公明党衆議院議員)・照屋寛徳(社会民主党衆議院議員) 顧問 大口善徳(公明党衆議院議員)・生方幸夫(民主党衆議院議員)・柿沢未途(みんなの党衆議院議員)・杉本和巳(みんなの党衆議院議員)・仁比聡平(日本共産党参議院議員)・畑浩治(生活の党衆議院議員) 事務局長 鈴木貴子(自由民主党衆議院議員)生方幸夫・杉本和巳・畑浩治は2014年12月の第47回衆議院議員総選挙にて落選。松浪健太は落選。谷畑孝は辞職。
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