被疑者経歴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 03:25 UTC 版)
「ルネサンス佐世保散弾銃乱射事件」の記事における「被疑者経歴」の解説
被疑者の男Xは1970年、佐世保市内で生まれた。両親はカトリック船越教会に通う敬虔な信徒であり、Xも生後まもなく同教会で洗礼を受けている。しかし、Xは成人してからは教会に行くことはなかった。 Xは佐世保工業高校に進学。高校時代の担任教師はXについて「温厚だった」と振り返る一方、ある同級生はXが黒ミサに興味を示し「不気味だった」と語る。また、卒業直前には万引きで謹慎処分を受けていたという。Xは高校卒業後、名古屋と東京で職を転々とした後、佐世保に戻り水産会社や病院で働いたが長続きしなかった。仕事のやり方で注意されると激高し短期間で退職することもあった。事件の1ヶ月前に入社した防犯設備会社は僅か10日で退職していた。弁護士を目指し司法試験を受けていたが、4年連続で不合格となっていた。 Xは銃に興味を示し、2002年夏、初めて佐賀県鳥栖市の銃専門店で銃を購入している。この際に購入したベレッタAL391を犯行時に使用している。Xは2007年9月までに散弾銃3丁と空気銃1丁を購入しており、警察には射撃競技と狩猟に用いると届け出ていた。事実、Xは一時クレー射撃クラブに所属していた。同じクラブのメンバーでXに銃を売った鉄砲店主は、Xの印象を「気が利き礼儀正しかった」と話している。一方で、Xには奇行も見られた。ある近隣住民はXが深夜突然トイレを貸してほしいと訪ねてきたと語る。この近隣住民はXの銃所持許可取り消しを警察に求めていたが、警察はXに(銃の主要な構成部品である)先台の自主的な提出を要請しただけであった。先台の提出要請には法的拘束力がなく、Xはこれに応じることはなかった。 Xは安定した収入がないのにもかかわらず、父親の退職金を頼って浪費を続けていた。犯行の数月前には、300万円の新車と40万円の漁船を購入していた。犯行直前には金融機関から570万円の借金を抱えていたが、母親が生活費の援助を打ち切ったことから、返済の目処が立たなくなっていた。
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