藤原の効果
別名:藤原効果
複数の熱帯低気圧(台風)が接近し、互いに干渉・作用し合って複雑な進路を取る現象。呼び名は提唱者の藤原咲平に因む。
気象庁は、藤原の効果を複数の台風がその中間点にあたる部分を中心に回転運動する現象であるとしている。藤原の効果はさまざまな要因によるものであり、複雑に作用するが、一般的には、おおむね1000キロメートルほど接近すると藤原の効果が生じやすいとされる。
その動きは極めて複雑であり一定せず、進路予測は容易でない。いったん南下してから翻って北上するような進路を取る場合もあれば、蛇行する場合、あるいは台風が互いに寄り合ったり、離れ合ったり、伴走したり追走したりと、さまざまな動きを見せることがある。
関連サイト:
デジタル台風:資料室 - 国立情報学研究所
ふじわら‐の‐こうか〔ふぢはら‐カウクワ〕【藤原の効果】
藤原の効果
藤原の効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/07 06:56 UTC 版)
藤原の効果(ふじわらのこうか、英: Fujiwhara Effect)または藤原効果(ふじわらこうか)とは、2つの熱帯低気圧が約1000km以内[1]に接近した場合、それらが干渉して通常とは異なる進路をとる現象のことである。1921年に当時の中央気象台所長だった藤原咲平が、このような相互作用の存在を提唱したためこの名がある[2]。
- ^ 下川信也, 飯塚聡, 栢原孝浩, 鈴木真一, 村上智一「藤原効果:T0917とT0918の相互作用」『主要災害調査』第45号、防災科学技術研究所、2011年3月、17-21頁、doi:10.24732/nied.00001537、ISSN 1347-7498、NAID 120006578396。
- ^ Fujiwhara(1923)
- ^ “予報用語の改正について”. 気象庁 (2007年3月29日). 2018年8月31日閲覧。
- ^ “予報用語改正案(変更部分)” (pdf). 気象庁 (2007年3月29日). 2018年8月31日閲覧。
- ^ 気圧配置 台風に関する用語 - ウェイバックマシン(2014年2月23日アーカイブ分)
- ^ 気圧配置 台風に関する用語 - ウェイバックマシン(2014年4月16日アーカイブ分)
- ^ a b “気圧配置 台風に関する用語”. 気象庁. 2018年8月31日閲覧。
- 1 藤原の効果とは
- 2 藤原の効果の概要
- 3 文献
- 4 脚注
藤原の効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)
「日本の発明・発見の一覧」の記事における「藤原の効果」の解説
藤原の効果とは、近くにある2つの熱帯低気圧が互いに反時計回りに移動し、干渉する低気圧が接近しながら近づく大気現象である。藤原の効果は藤原咲平によって1921年に最初に記述された。
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藤原の効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 08:11 UTC 版)
この当時、この台風とは別に、もう一つの台風がフィリピン・ルソン島の東方に9月21日発生し、毎時10kmほどで進行して9月26日には琉球の南東はるか沖を北上。そして9月28日、足尾台風が東日本地域を縦断して日本海へ抜けた後の15時に中心が潮岬の東方に上陸。大王崎の西方、彦根付近、福井の東方、金沢の西方を経て能登半島を横断し、23時には佐渡島の北方に抜けている。9月28日朝の天気図では、二つの台風がほぼ横並びになっており、東側にあった足尾台風は、本州通過時の進行速度が毎時60kmから80kmに達し、かなり速いものであった。筑波山をはじめ、台風経路の東側の各地で猛烈な暴風となったのも、この高速の影響が大きいと考えられる。 これは、2つの台風の間に「藤原の効果」が働いた結果、足尾台風の方が増速したのではないかと考えられている。記録に残る台風の中では藤原効果の見られる最古の事例といえる。藤原効果には幾つか類型があるが、東西に並んで北上する2個の台風がある場合、渦が相互に干渉し、東側の台風が加速して急速に進み、西側の台風は速度が落ちるという形になる事があり、同様の例がその後も時折見られる。
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