藍藻とは? わかりやすく解説

藍藻 [Blue-green algae,Cyanobacteria,Cyanophyceae]

 光合成を営む原核生物で、藍藻門、藍藻綱構成する世界で約7,500種が知られ原核細胞であることから広い意味で細菌類似し藍色細菌(藍菌: Cyanobacteria)とよばれるようになった葉緑素クロロフィル aをもち、酸素発生型の光合成を行うので、一般植物の原形考えられるが、細胞内には真核生物細胞みられる葉緑体ミトコンドリア存在せず細胞中央部繊維状のDNA存在し、その周りにはクロロフィル aを含む一つチラコイド膜散在するチラコイド膜にはフィコビリゾーム(フィコビリンを含む)が並んでいる。ある種の藍藻では細胞質ガス胞充満する細胞壁多重構造で、外層ペクチンムコ多糖で、内層グラム陰性菌の細胞壁同様にリポタンパク質構成されムラミン酸(一般細菌と同様)などが含まれている。さらに、細胞壁外側は鞘で覆われている。鞭毛もたないが、多糖質を分泌して運動するものもある。
広く淡水汽水海水生息し中には陸上では土壌樹皮状、温泉などに生息する種もある。細胞無性生殖増殖し単独生活しているものや連結して群体糸状体になるものもある。藍藻はほかの動植物細胞入りこみ宿主光合成産物提供して共生関係にある場合もある。したがって高等植物葉緑体起源が藍藻の祖先共生にあるという説もある。わが国ではスイゼンジノリハッサイ(髪菜)と称して食用にしている地方もある。一方アナベナなど麻痺性貝毒原因となる数種の藍藻、"緑潮"や"青粉"のように水質の異常現象原因になる有害な藍藻もある。




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