芸能分野における「総合認定」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 05:35 UTC 版)
「人間国宝」の記事における「芸能分野における「総合認定」」の解説
各個認定(いわゆる「人間国宝」)は、重要無形文化財に指定される芸能を高度に体現する個人に対して行われる。一方で総合認定は、2人以上の者が一体となって、重要無形文化財に指定される芸能を高度に体現している場合に行われるものである。総合認定が行われる分野は、一部の名人だけではなくその芸能自体が文化財保護の対象として考えられているものであるといえるだろう。 現在、重要無形文化財の芸能分野においては、以下の14団体の構成員が総合的に認定されている。総合認定の場合、「保持者」は、当該団体の部員、会員、座員などの構成員である。 人数は延べ人数(過去に構成員となった者の総数。故人を含む)である。 宮内庁式部職楽部(雅楽) - 64名(2018年認定分まで) 社団法人・日本能楽会(能楽) - 962名(2017年認定分まで) 人形浄瑠璃文楽座(人形浄瑠璃文楽) - 160名(2017年認定分まで) 社団法人・伝統歌舞伎保存会(歌舞伎) - 446名(2018年認定分まで) 伝統組踊保存会(組踊) - 117名(2019年認定分まで) 義太夫節保存会(音楽) - 67名(2018年認定分まで) 常磐津節保存会(音楽) - 59名(2016年認定分まで) 一中節保存会(音楽) - 19名(2021年認定分まで) 河東節保存会(音楽) - 13名(2010年認定分まで) 宮薗節保存会(音楽) - 14名(2015年認定分まで) 荻江節保存会(音楽) - 14名(2006年認定分まで) 琉球舞踊保存会(舞踊) - 66名(2017年認定分まで) 清元節保存会(音楽) - 23名(2017年認定分まで) 伝統長唄保存会(音楽) - 68名(2017年認定分まで) これらの団体には、多くの場合その母体となる全演奏家協会があり、その中で技量の熟達が認められた者について、上記の各団体への加入が認められ(通常は会員の推挙または互選)、各団体への正式加入に伴い、「重要無形文化財の保持者の団体の構成員」として追加認定される。各団体ごとに選出母体となる団体があり、数年に一回程度追加認定(実質上の人数追加)がある。
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