船舶による活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/06 16:04 UTC 版)
「エストニア (クルーズフェリー)」の記事における「船舶による活動」の解説
最終的には、29隻の船舶が救難活動に加わった。 2時12分、最初にマリエッラが、現場海域に到着した。マリエッラは、救命いかだを海面に降ろし、エストニアの救命いかだに乗っていた13人を乗り移らせると共に、2人を救助した。3時5分以降に到着したスウェーデン、フィンランド両国のヘリコプターに他の救命いかだの位置を伝達した。最終的にはOH-HVG機から移乗した救助者を含む25人がマリエッラによりストックホルムへ到着した。 シリヤ・ヨーロッパは、エストニアと交信を行った船であり2時5分にトゥルクから現場指揮を委ねられたが、海面を捜索しながら進行したため、到着は2時30分となった。救命いかだは開閉システムの故障により機能しなかったが、舷側に降ろした縄ばしごを使用して1人が自力で到達している。単独での救助実績は上げられなかったが、通信・管制要員を受け入れ、救難活動の司令塔として行動した。民間船としては最後となる18時32分まで現場海域にとどまったシリヤ・ヨーロッパは、OH-HVD機からの5人を含む6人の救助者と、救難活動で負傷したスウェーデン人1人を乗せ、ストックホルムへ到着した。 2時40分、シリヤ・シンフォニーが到着。ウィンチを使用して救命いかだを海面付近で待機させ、緊急脱出スライドも展開して機会に備えたが、実ることは無かった。OH-HVG機から20人と遺体1体を受け取り、ヘルシンキへ到着した。 2時52分イサベッラ(英語版)が到着。救命いかだと緊急脱出スライドを展開して17人を救助し、低体温症でハンコへ送られた1人を除く16人を乗せてヘルシンキへ到着した。 3時20分にフィンジェット(英語版)が到着した。脱出者が乗り込んだ救命いかだ3枚を発見したが、波浪により積載した貨物・車両が偏って傾斜が発生し、離脱した。 3時25分に到着したRO-ROフェリーフィンマーチャント(フィンランド語版)は、有人の救命いかだを発見したものの運動性に欠けていた。そこで、沿岸警備隊のトゥルサスと共同で対処に当たった。フィンマーチャントが海面を照らし、トゥルサスが確認へ向かう方法で捜索した。捜索が縮小される18時32分まで現場海域にとどまった1隻であったが、遺体を発見したものの生存者を救助することは出来なかった。 4時30分に到着したフィンハンザ(フィンランド語版)もまた、18時32分まで捜索を継続した1隻である。直接救助することはなかったが、生存者のいる救命いかだを発見し、ヘリコプターによる救助に貢献した。 貨物船ミニスターは、4時30分に現場に到着。ヘリコプターに救命いかだ上の生存者を知らせ、1人の救助につながった。 フィンランド国境警備隊の巡視船トゥルサスは、5時に到着。1人を救助した。捜索縮小後の18時50分に調整を命じられ、一旦ハンコに救出者を届けた後捜索に復帰。10月3日まで活動を継続し、いくつかの遺体を回収した。
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