美里図書館の歴史
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1994年(平成6年)5月に美里村文化センターの完成とともに、同センター図書室として設置された。図書室自体は美里村役場の2階にそれ以前から設置されていたが、村民の認知度は低く、蔵書も3,000冊しかなかったため、貸出冊数は年間200冊程度にとどまり、貸し出しカードすらない状態であった。そこで美里村教育委員会では、美里村文化センターへの移転をきっかけに図書室の利用促進に乗り出した。まず、三重県立図書館や津市図書館(現・津市津図書館)などの近隣の大きな図書館との競合を避けるため、津市図書館にないアニメ本を配架し、ピカチュウなどのぬいぐるみで棚を飾ることで子供の来室を促進した。図書室予算は少なかったため、少しでも蔵書を充実できるよう司書は雇用せずに村職員が交代で業務にあたり、人件費削減に努めた。次に利用実績の良かった久居市図書館を見学し、丁寧な接客を実践した。続いて『図書室からのお知らせ』を毎月発行して図書館の本を紹介し、1995年(平成7年)からは三重県の図書館で初めてビデオの貸し出しを開始した。ビデオ貸し出しは功を奏し、1998年(平成10年)時点で250本の所蔵に対し、毎月300本を貸し出すほどで、バスの待ち時間を利用した来室や近隣市町村からの誘客にも成功した。取り扱うビデオは一般の商業作品だけでなく、自前のビデオ編集室で制作した図書室オリジナルの作品もあり、毎月1本のペースで制作を続けていた。 1994年(平成6年)度末の時点で開架8,000冊、閉架7,000冊の収蔵能力を有し、1998年(平成10年)時点で11,000冊超を所蔵していた。当時の休館日は土日祝日と年末年始であった。1999年(平成11年)12月には、子供の来室を促進しようと、職員がサンタクロースの衣装を着用して業務に従事した。
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