絹本著色薬師三尊十二神将像
主名称: | 絹本著色薬師三尊十二神将像 |
指定番号: | 1944 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1996.06.27(平成8.06.27) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 1幅 |
時代区分: | 鎌倉 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 古来薬師如来に対する信仰は盛んであったが、意外にも絵画遺品の数は決して多くない。とくに薬師三尊十二神将を一幅に表した画像としては和歌山桜池院本が著名であるが、本図はこれにつぐ古さと規模を持っている。 如来の堂々とした風貌は唐時代の図像を彷彿とさせるが、宣子座には宋代に流行する波状の光明を放つ宝珠を表し、如来の大衣も衣褶線は肥痩のある線描によって写実的に表すなど、平安仏画とは異なった新しい感覚を示している。両脇侍菩薩は肉付きのよい体格で、唐盛期の均整のとれた体型というよりも、撫で肩で下半身に重心のある、より時代の下がった時代の様式を反映していると思われる。十二神将は動きに富みリズミカルであって、まとまりよく配置されている。服飾の一部には植物文様を朱線でくくり彩色する古風な表現も認められるが、一方で朱地に金泥線による唐草文を描くというような新様も並存している。 明度の高い色調は、鎌倉初期の作品を想起させるが、華蓋や脇侍菩薩の冠における雲の意匠や、金泥による唐草文様や月光菩薩における雷文の固さなどをみると、制作年代は鎌倉時代中期ころと思われる。本図の構図法や視点を低くとった尊像表現に示される造形感覚はあまり例がなく、大きな画面を破綻なく纏めあげた筆者の力量は評価されよう。 |
絵画: | 絹本著色蓮花図 絹本著色蓮花図 絹本著色薬師三尊像 絹本著色薬師三尊十二神将像 絹本著色薬師十二神将像 絹本著色薬師十二神将像 絹本著色薬師如来像 |
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