絹本著色伝足利義政像とは? わかりやすく解説

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絹本著色伝足利義政像

主名称: 絹本著色伝足利義政像
指定番号 1902
枝番 00
指定年月日 1991.06.21(平成3.06.21)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 1幅
時代区分 室町
年代
検索年代
解説文:  本図収める箱の墨書によって、像主は足利家八代将軍義政一四三六-九〇)と伝えられる墨書は、天明九年(一七八九)に江戸中期土佐派絵師土佐光貞によって書かれたもので、旧箱が破損したため、新たに造り直した際のものである
 足利歴代将軍肖像としては、二代義詮よしあきら】像(宝篋院【ほうきよういん)、三代義満像(鹿苑寺)、四代義持像(神護寺慈済院像)、六代義教像(妙興寺)、十三義輝像(国立歴史民俗博物館)、および九代義尚とされる騎馬武者像地蔵院)がこれまで重要文化財指定されている。
 そのなかにあって本像のように、室内であることを明瞭に示しているのは珍しい。像主は上畳の上坐し背後には山水図襖四面立てられる。この背後山水図は、画中の人物の一部などに淡い彩色があるが、ほとんど水墨画といってさしつかえないもので、松樹楼閣橋を渡る人物、船で釣りをする人物など描かれている。面前鏡台という調度品置かれていることからすると、この像は没後礼拝の対象として描かれたというよりも、日常の姿を写させた肖像であることを思わせる
 画絹は比較的目の粗いものである上畳部分などに、補絹、補彩が認められるが、顔貌描線など主要な部分は、当初のものを残しており、なお当時温雅繊細な描写をうかがうことができる。
 本図箱書からもわかるように、土佐家に伝来していることから、筆者土佐派絵師である可能性が高いが、特定の人物確定するまでには至らない制作年代は、賛文など直接的手がかりとなるものがないため、判断に困難をともなうが、背後襖絵描かれ水墨画などによって推測すれば、おおよそ室町時代中期考えられよう。
 なお、本図明治十九年に国によって購入されたものである



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