籠池泰典の証人喚問
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 13:50 UTC 版)
籠池泰典の証人喚問は、2017年3月23日午前10時から参議院予算委員会で14時50分から衆議院予算委員会で行われた。補佐人には山口貴士が選任された。西田昌司に促され、籠池は「はい。そうですね。もう九分九厘でき上がっていて、高げたを外された、はしご段を外されたという思いですね。」、はしごを外したのは「松井一郎大阪府知事というふうに思っています。」と証言。「誰がこのはしごをかけたのですか」と質問した浅田均に対して(はしごを)「掛けたのは私ですが。」と答えた。下地幹郎は「松井さんがはしごを外したというんじゃなくて、松井さんはあなたが学校ができるようにはしごをかけて、はしごから落ちたのはあなた自身なんですよ。はしごを外したんじゃないんですよ。あなたが自分で、みずからがはしごから落ちたんです。そこの認識をしっかり持たなきゃだめだということを一点申し上げたい。」と非難した。この下地の発言について、翌日の予算委員会で西田昌司は「下地議員が『松井さんははしごをかけてあげた』と言われたが、ここは(はしごを)かけたら駄目。いたずらに認可(適当の判断に)されてしまったために、こういう騒動になってきた」「この(私学審議会が認可適当とした)問題は大阪の方でしっかりと議論していただきたい。」とコメントし、大阪府の対応についても疑問視した。 籠池はこの中で、国有地取得については、鴻池のほか、柳本卓治・北川イッセイ両参議院議員(自民党)らに近畿財務局への働きかけを依頼したと述べた。また、小学校の設置基準緩和については、日本維新の会の東徹参議院議員(当時は大阪府議)に相談したほか、設置認可の申請後は畠成章元大阪府議会議長(故人)に松井一郎府知事やほかの政治家への働きかけを依頼したと説明した。これに対し柳本と東は依頼があったことは認めつつ不当な働きかけについては否定。北川は「依頼を受けたこともない」と全否定した。大阪府私立学校審議会の梶田叡一会長も政治家からの働きかけを否定した。 証人喚問後、日本外国特派員協会に対して記者会見を開いた。この際、「忖度」という言葉は適切な訳語が無いとして「sontaku」と伝えられた。海外メディアは「安倍首相、極右学校に秘密の寄付」などと報道した。後に籠池夫婦は、職員数を水増しして補助金を不正受給していたことが明るみになり逮捕される。
※この「籠池泰典の証人喚問」の解説は、「森友学園問題」の解説の一部です。
「籠池泰典の証人喚問」を含む「森友学園問題」の記事については、「森友学園問題」の概要を参照ください。
- 籠池泰典の証人喚問のページへのリンク