第十五章「我らの生きる途」《Volume 15『WE FIND OURSELVES』》
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カールはなかなか昏睡状態から目覚めず、リックは飲まず食わずでつきそっている。 リックは、幹部たちに語りかける。全員の力を合わせたら何ができるのか。そこにこの共同体の可能性がある。単に生き残ることではなく、文明社会の復興を目標として働こう、と。 エイブラハムとホリーの関係を知っていたロジータは、とうとう家を出て、ユージーンとの共同生活を始める。リックはデニースとヒースに気を使い、カールを病床に残して自宅に戻る。途中、モーガンの墓に語りかけているミショーンに出会う。モーガンとは特別なものを築こうとしていたのだが、こんな世の中で幸せを求めること自体がおかしかったのかもしれないと、彼女は語る。返す言葉を持たないリック。 アンドレアの指導のもと、射撃の訓練が始まる。帰宅の途につきながら、過去や未来のことを考えなくなったことが、生をどれほどつらくさせていたのか、その事に気付いていなかったとリックは話す。このコミュニティを守ることが、カールを守る最良の方法なのだ。これからはすべてが変わる。必ず、物事は良い方向に向かうと力強く語る。だが、ひとりになったリックは、受話器を手に取ってしまう。すると、カールが撃たれたのもなにもかもリックの責任だと非難するローリの声が聞こえてくる。 共同体の日常は続く。塀の外の〈徘徊者〉を掃討し、彼らの侵入を避けるための溝掘りなどの作業が行われる。だが、リックの指揮に不満をもらす者もいた。ニコラスである。 スペンサーは、どうにかしてアンドレアとの関係を修復しようと彼女の家の戸口で待っている。二人の間に特別な関係はないし、話すこともないと追い払うアンドレア。 カールの意識が戻る。だが記憶はまだら状に欠けていて、母親が死んだことを忘れている。妹ジュディスのことも思い出せない。だが、リックが彼らの死を告げても、特に悲しくはないと漏らし、ほかにも大勢死んだことを思いだす。 食料は底をつきかけている。マギーの願いを聞き入れ、グレン抜きで物資調達に出発するリックたち一行。その隙にスペンサーとオリビアを説得し、行動を開始するニコラス。グレンは、そこに偶然居合わせてしまう。あわててニコラスをなだめようとするが、彼の興奮はおさまらない。身の危険を感じたグレンは銃を抜くものの殴り倒されてしまい、銃を奪われる。だがどうにか逃げ出す。ニコラスは、もう後戻りできないのだと、グレンの家に迫る。 そこへ帰還するリック。一同に銃口を向けられ、銃を手放すニコラス。リックは、共同体はひとりひとりの人間を必要としている。だから、監視の目は光らせておくが、殺しはしないと話す。 リックは、カールとともに帰宅し、感情を失ってしまったカールに対して、強がる必要はないのだと諭す。そこへニコラスが姿を現し、リックの判断に感謝の気持ちを述べ、自分は家庭人としてリックの見方だと告げる。一方、塀の内側でさえ安全とは言えない状況に、マギーは動揺を隠しきれない。 ほんとうのところ、ニコラスを撃ち殺したかったのだと、リックはアンドレアに打ち明ける。にもかかわらず、カールには感情を取り戻させようとしている。安全な世界を築こうとしてきたが、もしかしたら、自分自身はその世界に相応しい人間ではないのかもしれない。ずいぶん前から死んでいたような気がする、と。それに対してアンドレアは応える。そもそも「死」のかたち自体が昔と変わってしまったのだから、そろそろリックも復活するべきではないのか、と。そして、リックを抱きしめるのであった。
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