稚児とは? わかりやすく解説

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稚児

1.僧が稚児と契りを結ぶ

秋夜長物語御伽草子比叡山律師三井寺の稚児梅若契りを結ぶが、梅若天狗さらわれてしまう。三井寺の僧たちは、海が梅若かどわかしたものと誤解し三井寺比叡山との間に戦争が起こる。三井寺全焼し、その原因は自分にある思った梅若は、勢多瀬田)のから身を投げる海は西山の庵で梅若菩提弔い、後に瞻西上人と名を改める。

『あしびき』御伽草子比叡山学問修行する若僧侍従の君が、白河辺りで、奈良民部卿得業(とくごふ)の子である稚児をかいま見て、契りを交わす。稚児の「いづこの人?」との問いに、侍従の君は「『あしびきの』とこそ申した侍るに・・・」と言って、山(=比叡山)の僧であることをほのめかす。稚児は継母によって長い黒髪切られたり、命をねらわれたりするが(*→〔継子殺し〕2)、後には、侍従の君と稚児は高野山庵室でともに修行励み相次いで往生した

★2.現世快楽にふける稚児と、来世応報想う稚児。

二人の稚児』谷崎潤一郎比叡山育ち10代半ばになった稚児、千手丸と瑠璃光丸は、「『悪魔』『地獄使い』などと言われる女人』を見たい」と思う。千手丸は下山し深草長者娘婿となって神崎江口遊女たちと歓楽日々を送る。瑠璃光丸は山にとどまり煩悩を断つべく法華堂参籠する夢に気高い老人現れ、「前世でお前を慕った女が、比叡山転生した。お前とその女は、来世でともに西方浄土生まれ極楽蓮華の上菩薩の相を現ずるだろう」と告げる。

★3.稚児と姫君恋物語

『稚児今参り御伽草子比叡山の稚児が、内大臣姫君見て奪われ姫君近づくべく女装し女房となって仕える。やがて稚児は正体明かして恋情訴え姫君は稚児の子身ごもる。ところがその後、稚児は天狗さらわれてしまい、姫君は稚児を捜して山中さすらう山中の庵の尼天狗が、稚児を姫君のもとへ返し(*→〔尼〕4)、稚児は男姿になって姫君正妻とした〔*姫君男児次に女児産み女児女御となって一家栄えた〕。





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