称讃浄土仏摂受経とは? わかりやすく解説

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称讃浄土仏摂受経

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 16:22 UTC 版)

阿弥陀経」の記事における「称讃浄土仏摂受経」の解説

『称讃浄土仏摂受経(しょうさんじょうどぶっしょうじゅきょう)』1巻 唐の玄奘げんじょう)訳(650年訳出)。 『大正蔵第12巻 P348~P351。 鳩摩羅什訳「阿弥陀経」と比べて詳細な記述となっている。例をあげれば阿弥陀経では単に「有七寶八功德水」とある部分は、いちいち「七寶」や「八功德水」が何かを名を挙げて説明している。また、多く諸仏阿弥陀仏説くことを信じるように薦める部分は、「阿弥陀経」は東・南・西・北下・上六方世界諸仏登場するが、「称讃浄土仏摂受経」ではこれらに加えて東南西南・西北・東北世界の仏も登場し合わせて十方世界となっている。ただし追加され世界登場する仏は一人ずつである。 また「若諸有情 生彼土者 皆不退転 必不復堕 諸険悪辺地下賎戻車中」という部分追加されている。「もし諸々生きるものがその国土生まれたなら、皆が不退転となり、絶対に畜生餓鬼地獄道にも「辺地(「へんじ」と読み極楽存在疑いを持つものが生まれるという完全ではない浄土極楽浄土外れにあるとされることからこの名がある。)」にも「下賎」にも「蔑戻車」の中にも堕ちることはない」ということであるが、「下賎」は下層カースト由来し、「蔑戻車」とは「ムレーッチャ」(梵: mleccha)のことで古代インドにおける異民族の蔑称である。 これらの改変差別的な思想玄奘勝手に変えたわけではなくサンスクリット原典時代が下るもともに変化したものと考えられる。すなわち玄奘インド到達した頃は、ヒンドゥー教重要視したグプタ朝成立以降ヒンドゥー教興隆に伴うインド仏教衰退期で、ヒンドゥー的な考え仏教教典加えられていたと考えられる。なお「辺地下賎戻車中」の部分は「辺境に住む卑しい異民族」とする説もあるが、「蔑戻車」だけでも蔑称であるため、それに加えて更に「下賎」という形容詞付けるのかどうかという疑問もある。しかし、称讃浄土仏摂受経の原テキストとなったサンスクリット原典発見されていないため、どちらの訳が正しいのかは、そもそも異民族対す差別的な思想サンスクリット原典由来なのかという点も含めて不明である。

※この「称讃浄土仏摂受経」の解説は、「阿弥陀経」の解説の一部です。
「称讃浄土仏摂受経」を含む「阿弥陀経」の記事については、「阿弥陀経」の概要を参照ください。

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