神話からのインスピレーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 02:35 UTC 版)
「マーク・ロスコ」の記事における「神話からのインスピレーション」の解説
アメリカ現代絵画は、その概念的な袋小路に達することを恐れていた。ロスコもまた、都市や自然の風景以外の主題の探求を意図した。彼は彼自身の形態や空間、色への関心の高まりを満たす主題を求めていた。戦争による危機は直接この探求に影響を与えた、なぜなら、ロスコは新しい主題は、社会的な影響力を持ち、現在の政治性や価値を超越することができると主張していた。彼は1949年のエッセイの中で「ロマンはとても素早い」と書いている。彼はこうも主張する「古代の芸術家は‥必要な仲介者、怪物、ハイブリッド、神そして半神半人の集団を作るということが分かった」それはちょうど、現代人がファシズムと共産主義のあいだで見つけたものと同じ方法でもあった。ロスコは「怪物や神なくして、芸術でドラマは生まれない」とものべている。 ロスコの神話の使い方は、現代の歴史の解説し物語るものではなかった。ロスコとニューマン、ゴットリーブはジークムント・フロイトやカール・グスタフ・ユングの著書を読み、特に、フロイトやユングの夢に対する理論や元型無意識にたいして議論した。彼らは特定の歴史や文化を越えた、人間の意識に働きかける神話的シンボルに対して理解していた。ロスコは後に彼の芸術のアプローチを自身の「神話における劇的な主題」に対する研究による「改革」と呼んだ。ロスコは伝えられるところによると、1940年に描くことを完全に止め、ジェームズ・フレイザーの『金枝篇』とフロイトの『夢判断』に没頭した。
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