目的による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 08:34 UTC 版)
2003年(平成15年)10月よりはじまった『分割可能貨物運搬車両の許可限度重量の引き上げ』(バラ積緩和、略してバラ緩)により、下記の通り特例8種類として区分される。 スタンション型 主に鋼材や原木やコンクリート製品などの運搬に使われる。フラットトレーラーをベースに前方に前タテ、側面には決まった数のスタンション、ワイヤーフックを設置する。最大積載量や重心高さによってその高さやスタンションの数が決まってくる。 あおり型 チャンネル車とも呼ぶ。大きく分けて、固縛を前提にしたものと、固縛を前提にしないものがある。 固縛を前提にしたものは、主に雑貨や瓦などの運搬に使われる。荷台の前方に鳥居、側面後方にはあおり、中柱、ワイヤーフックを設置する。固縛を前提にしないものは、主にスクラップの運搬に使われる。荷台の4方を角パイプを段々に積み上げるか、高張力鋼板を使用して箱状にする。 船底型 フラットトレーラーをベースに、積荷が安定するように荷台中央を船底状に窪ませたもの。コイルなどの円筒状の荷物の運搬に使われる。 コンテナ型 主に海上コンテナの運搬に使われる。コンテナを固定するためにシャーシフレームの四隅にツイストロック装置を装備している。海上コンテナの輸送では20 ftコンテナ専用の短尺車と、40 ftコンテナ用の長尺車がある。後者の中には、20 ftコンテナ1個積みも可能としたものもある。車軸が1軸・2軸・3軸の3種類がそれぞれに存在し、通常1軸車は空積コンテナ用となる。近年ではフル積載対応の3軸シャーシの普及が目立つ。 12 ft鉄道コンテナ用トレーラー 31 ftコンテナを搭載した日通商事製トレーラー 20 ft海上コンテナを搭載した3軸トレーラー バン型 最も基本的な箱型仕様のトレーラ。大きく分けて、側面が大きく上方向に開くウイングタイプと、後部・側面に扉のあるバン型に分かれる。 冷凍・冷蔵仕様のトレーラーは後者の形態が多い。中には、海上コンテナトレーラを改造してバントレーラとして使用する例もある。 タンク型 液体を運ぶのに使われる いわゆるタンクローリーと、粉粒体の運搬に使われる バルク車(ジェットパック車とも呼ばれることもあるが、これは極東開発工業株式会社の商標である)と呼ばれるタイプがある。 上野輸送所有の昭和シェルカラーのタンクローリー エネオスカラーのタンクローリー 20m³積みのセメント運搬車 永井運輸所有の牛乳運搬用セミトレーラー 自動車運搬型 自動車の運搬に使われる。いわゆる車載専用のセミトレーラー。1台でも多く運べるよう、トラクタ側にも積載できるよう作られた通称「亀の子トラクタ」で牽引されるものもある。この亀の子トラクタには第5輪荷重とあわせて最大積載量が設定され、牽引されるトレーラーには(通常のセミトレーラーには課されない)自動車重量税が課税される。 トヨタ輸送所有の6台積みキャリアカー トラクタ側にも積載可能な亀の子式キャリアカー 日本梱包運輸倉庫所有の3台積みキャリアカー 永井運輸所有の2トン車4台積みセミトレーラー 幌型 アオリ付の平ボデー車をベースに、骨組み付の幌をかぶせたタイプ。荷物が雨に濡れるのを防ぐことが可能。 アコーディオンの様に前後に伸縮可能である。
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