由来・定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 08:16 UTC 版)
目録学図書目録 七略 芸文志 経籍志 七志 七録 崇文総目 郡斎読書志 直斎書録解題 史略 通志 四庫提要 日本国見在書目録 図書分類法 七略 四部分類 諸子百家 術数学 関連項目 漢籍 書誌学 校讐通義 叢書 (漢籍) 表 話 編 歴 「目録学」および「馬王堆漢墓#文献学」も参照 「術数学」という分野区分は、古代中国の図書分類法に由来する。具体的には、漢代の図書目録である『漢書』芸文志(またはその前身になった図書目録『七略』)に由来する。『漢書』芸文志は、漢代当時に存在した書物を六分野に大別して整理した。その六分野の一つが術数学である。この分野区分は、漢代以降も形を変えつつ継承された。具体的には、唐代以降の分類法である四部分類法においては「子部」の下位分野として継承され、清代の『四庫提要』にも継承された。ただし、時代によって含まれる書物の範囲が変わることもあった。 術数学という分野区分は、以上のような図書分類のために作られた分野区分である。そのような事情もあり、「術数学とは何か」という明確な定義は決まっておらず、学者によって様々な定義がある。 なお、漢代より前の時代、つまり先秦時代においては、術数学にあたる分野は「方術」と呼ばれていた。「方術」は、占いだけでなく鍼灸(中国医学)や本草学などの分野も含んでいたが、漢代以降分離された。 術数学は、近現代の中国学では長らくマイナーな研究対象だったが、20世紀末頃から盛んに研究されるようになった。その経緯として、馬王堆帛書や睡虎地秦簡といった出土文献(竹簡・帛書)に術数学関連の文献が多く含まれていたこと(例えば『日書(中国語版)』と呼ばれる文献群)や、未調査だった術数学関連の写本(抄本)や刊本が調査されるようになったこと、などの経緯がある。また日本では、戦後の木村英一・中村璋八・安居香山・山田慶兒・坂出祥伸をはじめとする学者たちによって、術数学が中国哲学史・中国科学史の重要な要素として徐々に注目されるようになった、という経緯もある。
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