シフラー点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/01 06:24 UTC 版)

平面幾何学における三角形のシフラー点(シフラーてん・英語: Schiffler point)は、任意の三角形から一意的に定義できる点である[1][2][3][4]。名称は1985年にこの点を定義したクルト・シフラーに由来する。
定義
三角形ABCの内心を I とする。3つの三角形 IAB,IBC,ICA のオイラー線は ABC のオイラー線上の一点で交わる。この交点をシフラー点とする。
証明
3本のオイラー線が1点で交わることは以下のように証明できる[5]。
三角形 ABC の内心を I、外心を O、垂心を H とする。三角形 IBC の外心を O'、垂心をH' とし、O'H' が OH と交わる点を P、AH と交わる点を A' とする。ABC の外接円の半径を R とする。
O' は ABC の外接円の弧BC の中点である。よって OO'=R。BC の中点を M とすると、2MO'=IH'。IH' と AH は平行なので IH':AA'=O'I:O'A。これらを整理すると HA'=AH+BH+CH となる。
OP:PH=OO':HA' は、A,B,C の取り方によらず一定である。よって3本のオイラー線は1点で交わる。
座標
三角形の3辺の長さを a, b, c としたとき、シフラー点の三線座標は以下のようになる。
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