現在におけるX68000
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 14:14 UTC 版)
「X68000」の記事における「現在におけるX68000」の解説
市場での流通終了から20年以上経過しているので、発売当初の状態で完全に動作する個体はほとんど存在しない。その原因として一番多いものは、電源ユニットの故障である。電源ユニットの大きさを小さくするため、採用された電解コンデンサの電解液に4級塩が使用されていた。これが経年劣化に弱く、リード線引き出し部分の密封用ゴムを侵して電解液の液漏れを起こし、結果的に回路ショートを起こす。 なお、メーカー公式の修理受付は既に完了している。ただし非公式で修理請負を営んでいる個人も実在するので、まったく修理不可能という訳ではない。電源ユニットそのものを取り外し、ACアダプタを使えるように改造した例も存在する。現在でも動作の可否を無視すれば、本体はネットオークションなどを通じて入手することができる。 また、その独特の筐体がもつフォルムもあって、好事家の中にはX68000の筐体を利用して内部にPC/AT互換機用パーツを組み込んだユーザーも多数実在する。中には5.25インチFDDの位置にスロットインタイプの光学(CD・DVD等)ドライブを取り付け、X68000特有の機能だったオートイジェクト機能をそのまま再現するなどの工夫が施されているものもある。2013年には、X68000の筐体をPCケースとして復刻するプロジェクトが発足、2015年1月に試作品が公開、5月には一般公開された。 2016年12月にはRaspberry Pi2/3用の中密度繊維板製のケースが発売された。2018年には後継製品として、素材が樹脂となりシャープの正式ライセンス品を受け樹脂パーツの他、機種やロゴなどがデカールで添付されたケースが先ずはX68000XVIモデルの(MONAC-002)が2月、X68000/ACE/ACE-HD/EXPERT/EXPERT-HDモデルの黒、グレーモデルが7月に発売されている。 これらコンピュータ製品以外にも、ちびちび-Xとして、X68030のフィギュアの付いたキーホルダーが自主制作品として販売されて居た事もあるほか、2019年にはショルダーバッグ製品が発表されている。
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