物語での活躍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/16 21:11 UTC 版)
「ジラール・ド・ルシヨン」の記事における「物語での活躍」の解説
ジラールの伝説は、1878年、ルーマニアのP・マイヤーによる『ジラール・ド・ルシヨンの生涯』(Vita Girardi de Roussillion)などで語られている。その起源は12世紀初めから終わりころの武勲詩、『ジラール・ド・ルシヨン』である。この物語は860年代のジラールを元にして、おそらくヴェズレーあたりの修道士によって執筆されたと考えられている。この文献はプロヴァンス方言まじりのフランス語で書かれている。また、『ジラール・ド・ルシヨン』は初期のブルゴーニュの詩をも元にしていると考えられており、14世紀のロマンスにあるアレクサンドル格の要素も導入されている。 なお、後述のように時代考証はそうとういい加減で、特に説明もなくシャルルマーニュやカール・マルテルなど、明らかにジラールより数世代上の人間が普通に登場している。 ジラールの信心深さ、妻のベルトの勇敢さ、そしてシャルルとの戦争などの伝説は文学作品の題材となった。しかし、叙事詩『ジラール・ド・ルシヨン』では史実は歪曲され、義兄弟の間柄であるカール・マルテルに反逆する役割を与えられて、南フランスの伝説の影響で、ジラールはギラン・ド・モングラン(en:Garin de Monglane)の息子という設定になっている。また、13世紀、ベルトラン・ド・バール=シュル=オーブによる『ジラール・ド・ヴィエンヌ』(en:Girart de Vienne)ではヴィエンヌがシャルルマーニュに包囲されるという物語になっている。また、イタリアの物語では異教徒の軍隊を率いてシャルルマーニュと戦う、というものも存在する。 長い間、叙事詩『ジラール・ド・ルシヨン』はプロヴァンスの作品であると考えられていたが、ブルゴーニュが起源であることが証明されている。
※この「物語での活躍」の解説は、「ジラール・ド・ルシヨン」の解説の一部です。
「物語での活躍」を含む「ジラール・ド・ルシヨン」の記事については、「ジラール・ド・ルシヨン」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書から物語での活躍を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から物語での活躍を検索
- 物語での活躍のページへのリンク