物見櫓とは? わかりやすく解説

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ものみ‐やぐら【物見×櫓】

読み方:ものみやぐら

遠くを見渡すために設けた


(物見櫓 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/26 02:14 UTC 版)

(やぐら)とは日本古代よりの構造物・建造物、または構造などの呼称。矢倉矢蔵兵庫などの字も当てられる。

  1. 木材などを高く積み上げた仮設や常設の建築物や構造物。(見世物小屋や相撲、祭りの太鼓櫓・火の見櫓などの物見櫓等)
  2. 古代からある城等に建てられた矢を納めた倉庫兼発射台、防衛用の仮設の掘立建物。(物見櫓(井楼)など)
  3. 近世の城郭に建てられた矢や鉄砲を発射するための重層または単層の建造物。
  4. 構造部位の名称(船櫓・炬燵櫓など)・技の名称(相撲の技・将棋の陣たて)

建物

芝居櫓
歌舞伎座の櫓
通常は11月の顔見世大歌舞伎の際に、正面入口の破風の上に揚げられる。
両国回向院の太鼓櫓
芝居小屋の櫓は、人ひとりが乗れるほどの籠のような骨組みに、2本の梵天と5本のを組み合わせ、それを座の定紋を染め抜いた幕で囲った構築物で、これを木戸(入口)の上方に取り付け、かつてはそこで人寄せの太鼓を叩いた。この櫓をあげていることが官許の芝居小屋であることの証だった。明治以降も建築様式として引継がれ、歌舞伎を上演する常設の劇場ではその興行の際に櫓が上がった。
太鼓櫓
大相撲興行の際に、寄せ太鼓(当日の興行実施を知らせる)やはね太鼓(当日興行の終わりを知らせる)を打つための太鼓櫓をかつては必要に応じて構築していた。現在の両国国技館には安全上の観点から、エレベーターを備えた常設の太鼓櫓が備えられている。
祭り櫓
祭りや盆踊りなどの会場にするため、広場に塔状の構造物を仮設することがある。これも櫓と言う。櫓の上で音楽を演奏したり、櫓と繋いだ縄に飾りつけをして見栄えを整える。
火の見櫓
現在では、火災が発生したときに人が登って火事現場の位置を確認するとともに、上部に設置された半鐘をたたいて音で火事の発生を知らせるための建物として使われていたり、防災行政無線スピーカーの設置塔となっていることも多い。半鐘櫓と呼ばれることもある。

建物以外

やぐら棚
靖国神社奉納大相撲 櫓太鼓打分(2017年4月17日撮影)
大相撲の技
大相撲には櫓投げという技がある。かつては上手櫓と下手櫓で区別していたが、決まり手制定の際に統一された。
将棋の矢倉
将棋の囲いには矢倉囲いがある。居飛車戦法で用いられることが多い。
トーナメント表
トーナメント戦で組み合わせが塔状に伸びていくことから、トーナメント表のことを「やぐら」ともいう。
違い棚
書院造の違い棚の種類に「やぐら」がある。
炬燵
掘り炬燵や炬燵などの脚を含む布団をかけるための骨組みを「櫓・やぐら」という。
人間騎馬・人間塔
人を乗せる騎馬組体操の組み手のことを「やぐら」ということがある。
船櫓
大型和船の上部構造。甲板。
攻城櫓
移動式の攻城用の櫓のこと。車輪が付けられており、移動しながら攻撃できる。同様のダシ矢倉(だしやぐら)は城の守備においても造られた。祇園祭(京都府京都市)などの祭典に用いられた「山車(だし)」はこれを利用したものであるという説がある[1]
土木
杭打ち地業の際にを打つ装置として、丸太や鋼管などを組んで建てた仮設の構造物を「杭打ちやぐら」という。井戸を掘る際にもやぐらが建てられる。
油井

油田において原油の掘削に用いる構造物の一つ。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 西ヶ谷恭弘編著『城郭の見方・調べ方ハンドブック』東京堂出版 2008年

関連項目


物見櫓

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 00:50 UTC 版)

リメス」の記事における「物見櫓」の解説

物見櫓は長城の塁に沿って、およそ300mから800m間隔建てられた。現在、896箇所跡が確認されており、そのうち260箇所は現在でも構造一部が残る。 構造は、土台4mから8mほどの大きさ正方形をしており、その上に見晴台築かれたと推定されている。ほんの僅かではあるが六角形の形を土台も見つかっている。初期木製の建築であったが、石製のものが現れるようになったの高さは7mから9mで、最上部の見晴台には、兵士が3人から6人程度配置されたと推定されている。

※この「物見櫓」の解説は、「リメス」の解説の一部です。
「物見櫓」を含む「リメス」の記事については、「リメス」の概要を参照ください。

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