物理パーティション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/26 00:10 UTC 版)
「パーティション」の記事における「物理パーティション」の解説
まずディスクの一般パーティション管理情報は、ディスクの先頭領域にVTOC情報として記載される。この情報は、SVR4系においてはprtvtocコマンドにて第2パーティションを示すスペシャルファイル名指定で表示することが可能。また、fmthardコマンドにてこの情報を取り込むことも可能である。 この情報は、パーティション番号とスタートシリンダ番号とエンドシリンダ番号、書き込み読み込みモードといった情報が記録されており、直接、ディスクのハードウェア構成に依存する情報となっている。Unix系のパーティション管理はディスクの価格が高く、容量の限られた時代の管理方式を色濃く残しており、1ディスクに7パーティションだけ作成できるものであった。 一般にパーティション設定は以下のようなものが多い。 ディスク先頭エリアにVTOCを設定 パーティション0番:/ (root) パーティション1番:swap領域 パーティション2番:ディスク全体を示すOverVIewパーティション パーティション3番以降:/usr,/var,/opt,/home,/tmp という設定が行われる。 UNIXの場合、PC及びPC上のUnix系OSと異なり、IPL(初期プログラムローダ)が/root配下などに置かれるvmunix(仮想メモリを実装したUNIXという意味)カーネルをロードし、メモリに展開する。 PCにおけるLinuxなどのUnix系OSでの一般的なパーティション分割も、UNIXの実装に近い設定をする事が多い。特に以下の配置において、その名残を色濃く残している。 Linuxのパーティション設定(一般的対応) /boot /(root) swap その他/home、/tmp、/usr、/var、/opt などの順番にパーティションを割り付ける。 UNIXの物理パーティションの特性 Unix系OSという括りで考えると、これはひとつのファイルシステムが壊れても、残りのデータ(他のファイルシステム)が影響を受けないのでデータ損失を最小化できるからである。細かくパーティション分割する欠点としては、例えばユーザーが /home パーティションを使い切った場合に他のパーティションには余裕があるのに処理を続行できなくなることがあげられる。そのため、各パーティションに必要なサイズを事前によく予測することが重要となり、これは困難な場合もある。デスクトップシステムでは一般に "/" (root) でスワップパーティション以外の全体をひとつのパーティションとしていることが多い。デスクトップシステムであっても/homeを別パーティションにしておくと、ユーザーの設定ファイルなどが残るため、再インストール(あるいは別のLinuxディストリビューションへの乗り換え)したときの設定のやり直しを最小限に留めることができる。
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