灰釉長頸瓶とは? わかりやすく解説

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灰釉長頸瓶

主名称: 灰釉長頸瓶
指定番号 2590
枝番 00
指定年月日 1999.06.07(平成11.06.07)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書 三重県蟹穴古墳出土
員数 1口
時代区分 奈良時代
年代
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解説文: 須恵器の長頸瓶としては最大作品で、奈良・平安時代須恵器としても最大級である。大きな焼け歪みもなくわずかに焼成時の亀裂が肩に見られるのみで、肩全体厚く掛かった自然釉もよく熔けて見事な緑色呈している。
 大正十年二月二十四日三重県鳥羽市答志町所在する蟹穴古墳から地元川原松蔵氏により発見され同時に出土した七世紀前期比定される別の長頸瓶と坏とともに大正十二年に帝室博物館寄贈されたものである
 なお、蟹穴古墳は径約一一メートル、高さ約一・五メートル円墳内部主体横穴式石室である。
 本作品は、やや砂質灰白色呈する胎土透明感のある自然釉発色などからみて、現在の岐阜県各務原市から岐阜市にかけて展開する美濃須衛窯で製作されたと推測され型式的には「美濃国刻印須恵器製作した老洞窯(七一〇三〇年ころ操業)に先行するもので、奈良初期位置づけられるものである尾張美濃では七世紀末から八世紀前期にかけて、本作品のように長頸瓶などの器種きわめて大形特殊な製品製作しており、老洞窯においても同様な大型長頸瓶などが製作されている。用途としては本例のように古墳への副葬追葬)を含めた祭祀等に用いられたと推測される
 本作品は、大作堂々とした形姿自然釉見事に掛かった奈良・平安時代須恵器代表する遺例として貴重である。



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