漫画・小説など書籍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 18:47 UTC 版)
「アダルトゲーム」の記事における「漫画・小説など書籍」の解説
1990年代以降、多くのアダルトゲーム作品で、これを原作にしたノベライズ作品が刊行されている。 大半はジュブナイルポルノと呼ばれるジャンルに属する官能小説で、多くは新書判で刊行されている。その一方で、一部ではあるが性的要素を排除するなど大幅なアレンジを加えライトノベル化したものも存在し、このような作品は大半がライトノベルのレーベルから刊行されている。ジュブナイルポルノの場合、ゲームのシナリオライターと原画担当者がそのまま本文と挿絵を担当したり、ゲームの画像・素材が挿絵として流用されるケースが多い。対照的にライトノベルの場合、本文ではかなりの割合で、挿絵についてもある程度の割合で、出版社と繋がりのある別の若手・中堅作家が起用される。そのため、ライトノベル化作品では雰囲気が大きく変わることも珍しくない。 なお、過去にはアリスソフトの『DARCROWS』のように、メーカー自身がノベライズ作品を自費出版の形で企画・制作し、自社のファンクラブ会員限定で通信販売したケースもある。 一部作品ではコミカライズが行われることがあるものの、こちらについてはテレビアニメとのタイアップであったり、あるいはテレビアニメ化などの他のメディア展開を見据えたファン層の動向調査を兼ねるなど、大半が何らかの別のメディアミックス企画やその構想に深く関連しており、そのような性格を持つ企画となった場合、ほとんどのケースで性的要素を減らした形で雑誌掲載、単行本化されている。また、原画担当者にはイラストレーターとしての技術を持っていても、漫画作品の制作に必要なコマ割りやネーム作りの技術や、連載で必要な一定期間で所定枚数の原稿を仕上げるノウハウを持ち合わせていない者や、特に人気の人物の場合には原画・イラストの仕事だけでも多忙で漫画制作を行う時間的余裕が確保できない者も珍しくない。このような都合から、出版社側の人脈でコミカライズ担当の漫画家が起用されることが大半で、原作ゲームの原画担当者自身が漫画を作画することは稀である。 なお、ノベライズやコミカライズにあたって出版社側が作家・漫画家を用意する場合、ゲームメーカーの意向として、ノベライズやコミカライズの担当者の個性・才能を期待して裁量を大きく与えたり、ゲーム側を『正伝』、出版作品側を『外伝』などと位置づけて、意図的に雰囲気を変えさせている場合がある。たとえば、『闘神都市』シリーズ(アリスソフト)のノベライズ作品として1999年に出版された『闘神都市 紅の記憶編』(ワニブックス)のように、ゲームソフトからは世界観と基本設定のみが流用され、キャラクターやストーリーは完全に小説オリジナルというものも存在する。
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