清貧と平和の思想とは? わかりやすく解説

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清貧と平和の思想

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 14:22 UTC 版)

アッシジのフランチェスコ」の記事における「清貧と平和の思想」の解説

フランチェスコ修道生活に関する思想フランシスコ会会則によく現れている。フランシスコ会会則は、当時ベネディクト会会規とはきわめて質の異なるものである一方、深い部分では互いに共通する特徴有しており、フランシスコ会士は、より徹底した従順清貧貞潔生きたフランチェスコ貧しさ礼賛することにかけては徹底しており、物質的な豊かさのみならず精神的ないし知的な豊かささえも認めなかった。ここは、同じ托鉢修道会ではあったが学問理論重要性認めたドミニコ会とも異なる点であり、フランチェスコは「心貧しいことこそ神の御心にかなう」と主張し修道士学問書籍不要喝破している。また、上に述べた万物兄弟思想」は、托鉢修道士同士互いに兄弟呼び合う関係を生み出したフランチェスコは、清貧理想について、これを当時騎士道吟遊詩人言葉をになぞらえて、「清貧貴婦人」という擬人法表現した。つまり、騎士貴婦人慇懃に奉仕し吟遊詩人賛美の歌を貴婦人捧げるように、フランチェスコ清貧のために献身することこそ理想考えたのであるフランチェスコまた、人間にとって本当に必要なもの愛と平和だけであり、それ以外のものはすべて不要だ主張しいさかい対立所有することに端を発する説いたように、その清貧の思想彼の平和主義分かちがたく結びついていた。キリスト教イスラーム宗教対立時代、そしてまたキリスト教世界十字軍熱狂ただなかにあった時代に、他宗教との対話のため、対立する陣営にみずから赴いている点も注目されるフランチェスコ強い関心寄せた思想家として20世紀前半フランス女性哲学者シモーヌ・ヴェイユ知られるシモーヌ・ヴェイユは『神を待ち望む』(1950)のなかで、「サンタ・マーリア・デッリ・アンジェリ教会12世紀小さな礼拝堂は、比類のない清らかさたたえており、そこで聖フランチェスコはよく祈ったのです。生涯ではじめて私はなにか私よりも力強いものに促され、ひざまづいて祈ろう思いました」 とペラン神父打ち明けている。

※この「清貧と平和の思想」の解説は、「アッシジのフランチェスコ」の解説の一部です。
「清貧と平和の思想」を含む「アッシジのフランチェスコ」の記事については、「アッシジのフランチェスコ」の概要を参照ください。

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