混雑率測定における誤差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 00:45 UTC 版)
混雑率測定自体についての問題も存在する。 測定手段による誤差 現在輸送力計算の基礎となっているのは目視測定である。この手法は簡便であるが誤差の問題が従来から指摘されてきた。また、1両ごとに測定人員を充てるのか、複数の車両を1人がまとめて測定するのかなど詳細で違いも見られる。他の手段としては自動改札による入出場データの集計する方法、鉄道車両の台車の空気ばねに設置された応加重装置より車重変化を読み取る方法、軌道上に設置したひずみゲージで列車の重量を測定する方法などが考案され、一部は実用されている。しかし、測定精度やコスト面の問題から目視測定に匹敵する普及には至っていない。例えば編成各車の応加重装置の情報を鉄道車両のモニタ装置で一括して扱うシステムは近年の新造車両では一般的な装備となりつつあるが、数10kgオーダーでの測定精度が必要となる上、路線の特性(例えば通学客主体の路線と工場労働者主体の路線では想定する一人あたりの重量は異なる)や、季節による着衣の重量変化に適切に対応することが求められる上、情報システムを整備していない旧型車両と混在して運用される路線では抜き取りデータとならざるを得ない。そのため、新しい測定法を採用したケースでもほとんどは目視測定との併用であるとされる。将来的にはICタグを活用した1名単位の乗車を把握することも考えられている。 測定時期による誤差 現在、鉄道事業者各社で混雑率測定を行う時期、頻度は一定していない。 その他の誤差 測定時間の定義、測定対象列車(全列車か一部列車か)、測定区間の定義などにも違いが見られる。
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