液体ロケットブースターの使用例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/18 02:45 UTC 版)
「液体ロケットブースター」の記事における「液体ロケットブースターの使用例」の解説
後にソユーズロケットに発展したR-7ミサイルでは(当時はまだ上空でのエンジン点火が確立されていなかったので)多数ある全てのロケットエンジンを点火してまだ射場に留まる間にロケットの機能を確認するためにこの能力が活用された。 ソビエトの1980年代のエネルギアロケットは4基のゼニット液体ブースターを使用してブランシャトルと実験的なポリウス宇宙配備兵器の2機の宇宙機を打上げた。 日本のH-IIAロケットは計画段階で1本または2本のLRBを備えることでより大型の貨物を静止軌道へ投入する案があったが、計画はH-IIBによって置き換えられた。 アリアン4打上げ機でも同様に2本または4本のLRB(42L、44Lと44LP 仕様)が選択肢としてあった。ブースターを備えない基本型のアリアン40では静止トランスファ軌道へ2,175kg投入可能で4本の液体ブースターを備えた44L仕様では同じ軌道へ4,790 kg投入可能だった。 スペースシャトル開発計画の初期とチャレンジャー号爆発事故の後には多様なLRBが検討されたが、シャトルの引退までSRBが使用され続けた。プラット&ホイットニー ロケットダインとダイネティクス(英語版)はスペースシャトルの引退後のNASAの次の有人打ち上げ機用の"advanced booster competition"にアポロ計画でのサターンVの1段目の動力である液体酸素/RP-1を推進剤とするF-1 から派生したF-1Bを2基備える予定の"ピュリオス(英語版)"として知られるブースターの設計を備えたスペース・ローンチ・システムに参入した。2012年に低軌道へ150 t、130 tのSLS Block IIを低軌道に投入可能でさらに20 t投入可能な双発のPyriosブースターがSLS Block II用に選択された。 2013年にF-1 エンジンを元にした改良型であるF-1Bエンジンは効率が改善され部品点数が減り費用対効果が高まったと報告された。 それぞれのF-1Bは海面高度で推力1,800,000 lbf (8.0 MN) を生み出し、初期のF-1エンジンの推力である1,550,000 lbf (6.9 MN) を上回る。
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