津大門シネマの開館
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津東宝劇場の閉館から約3年が経った2004年(平成16年)3月20日、谷口を支配人として津大門シネマが開館した。大門地区の人々から「大門」を映画館の名前に付けてほしいとの要望を受けたことから、津東宝劇場時代にはなかった「大門」が館名に入っている。3月20日から4月2日までの上映作品は、中国映画『再見 また逢う日まで(英語版)』とスペインのペドロ・アルモドバル監督作『トーク・トゥ・ハー』。なお前日の3月19日には中国映画の特別試写会を行い、約70人が集まっている。4月3日以後にはフリーダ・カーロの人生を描いた『フリーダ』、さだまさしの自伝的作品『精霊流し』、フランスのフランソワ・オゾン監督作『8人の女たち』などを上映した。 2004年3月20日の開館からの半年間でもっとも観客数が多かったのはイ・ビョンホン主演の韓国映画『純愛中毒(英語版)』であり、観客動員数は他作品の約3倍だった。この作品を鑑賞するために大阪市や名古屋市からも女性客が訪れたという。三重県名張市でロケが行われた『赤目四十八滝心中未遂』は、159分という上映時間の長さから他館が上映を敬遠したが、津大門シネマでは開館初年度の2004年度に3週間の上映期間に1,800人を動員する大ヒットとなった。島田洋七原作の『佐賀のがばいばあちゃん』も人気だった。ドイツの社会派ドキュメンタリー『いのちの食べかた』などもヒットとなった。 2004年10月5日から10月8日、津大門シネマで「第2回津市民名作映画フェスティバル」が開催され、今井正監督『青い山脈』(1949年)と『また逢う日まで』(1950年)、市川崑監督『野火』(1959年)と『ぼんち』(1960年)を上映した。経済産業省の調査によると、2006年(平成18年)時点では個人経営の映画館は津大門シネマを含めて全国に61館のみだった。フィルム上映は上映時期が大都市の映画館から遅れるなどの制約があることから、2009年(平成21年)3月には約150万円を投じてBlu-ray Disc映写機を購入した。2009年時点で40年近いフィルム映写機で上映する作品もあれば、Blu-ray Disc映写機で上映する作品もあり、上映作品の幅が広がった。
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