水溶液の性質
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水溶液は安定であり60 % (d=1.54g cm-3, 9.2 mol dm-3) あるいは70 % (d=1.67g cm-3, 11.6mol dm-3) 水溶液も市販されている。ラマンスペクトルにより70 %程度の濃度までは完全に電離していることが示され、電離状態の過塩素酸イオン (ClO−4) は安定であるといえる。また72.5 %の水溶液は共沸混合物となり、203 °Cで沸騰する。 過塩素酸水溶液は希硫酸と類似の性質を示し、室温では不揮発性であり、希薄な水溶液でも放置により濃縮され、衣服に付いたまま放置すると穴があく点などは希硫酸と同様である。 70 %程度以下の水溶液は酸化作用をほとんど持たずイオン化傾向が水素より大きな金属と反応し水素を発生させるが、過塩素酸はほとんど還元されない。70 %以上の過塩素酸と発煙硝酸の混合物は強い酸化作用を示し、分析化学において有機物の酸化分解に用いられる。 水溶液中における酸解離定数は直接測定することが不可能であるが、非水溶媒中における幾つかの酸の酸解離定数を水溶液中のものと比較することにより推定されている。 HClO 4 ( aq ) + H 2 O ( l ) ⇄ H 3 O + ( aq ) + ClO 4 − ( aq ) {\displaystyle {\ce {HClO4(aq)\ +H2O(l)\rightleftarrows H3O^{+}(aq)\ +ClO4^{-}(aq)}}} , pKa = -8.6 or -9.9
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水溶液の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 07:33 UTC 版)
水酸化カルシウムは水に少量溶解し塩基性を示し飽和溶液の電離度が0.8程度と高いため強塩基として分類されるが、溶解度はアルカリ金属などの水酸化物よりはるかに低く、塩基としての作用はこれらより弱い。その溶解度積は以下の通りで飽和水溶液はpH=12.4である。 Ca ( OH ) 2 ( s ) ↽ − − ⇀ Ca 2 + ( aq ) + 2 OH − ( aq ) {\displaystyle {\ce {Ca(OH)2(s) <=> Ca^{2+}(aq) + 2OH^{-}(aq)}}} , K sp = 5.5 × 10 − 6 {\displaystyle K_{\mbox{sp}}=5.5\times 10^{-6}} また、水に対する溶解熱が発熱的であるため、溶解度は温度の上昇と伴に減少する。 Ca ( OH ) 2 ( s ) ↽ − − ⇀ Ca 2 + ( aq ) + 2 OH − ( aq ) {\displaystyle {\ce {Ca(OH)2(s) <=> Ca^{2+}(aq) + 2 OH^{-}(aq)}}} , Δ H ∘ = − 16.73 kJ mol − 1 {\displaystyle {\mathit {\Delta }}H^{\circ }=-16.73{\mbox{kJ mol}}^{-1}} 水酸化カルシウムを酸で中和したものであるカルシウム塩水溶液は極僅かに加水分解するがほとんど無視し得る。その酸解離定数は以下の通りである。 Ca 2 + ( aq ) + H 2 O ( l ) ↽ − − ⇀ H + ( aq ) + CaOH + ( aq ) {\displaystyle {\ce {Ca^{2+}(aq) + H2O(l) <=> H^+(aq) + CaOH^+(aq)}}} , p K a = 12.7 {\displaystyle {\mbox{p}}K_{a}=12.7\,} 従って水酸化カルシウムの第二段階塩基解離定数は以下のようになる。 CaOH + ( aq ) ↽ − − ⇀ Ca 2 + ( aq ) + OH − ( aq ) {\displaystyle {\ce {CaOH^+(aq) <=> Ca^{2+}(aq) + OH^{-}(aq)}}} , p K b 2 = 1.3 {\displaystyle {\mbox{p}}K_{b2}=1.3\,}
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