水溶液中での分解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 23:08 UTC 版)
「亜ジチオン酸ナトリウム」の記事における「水溶液中での分解」の解説
水溶液は酸性であり低温ではゆっくりと、高温では速やかにチオ硫酸ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムに分解する。また酸性度が高いほど速く分解する。 2 Na 2 S 2 O 4 + H 2 O ⟶ Na 2 S 2 O 3 + 2 NaHSO 3 {\displaystyle {\ce {2Na2S2O4\ + H2O -> Na2S2O3\ + 2NaHSO3}}} また酸素が存在すれば硫酸水素ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムに分解する。 Na 2 S 2 O 4 + O 2 + H 2 O ⟶ NaHSO 4 + NaHSO 3 {\displaystyle {\ce {Na2S2O4\ + O2\ + H2O -> NaHSO4\ + NaHSO3}}} 硫酸水素ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムはpHを下げるため、次第に分解が加速する。強い酸性条件では以下のような二酸化硫黄が発生する反応が起きる。 2 H 2 S 2 O 4 ⟶ 3 SO 2 + S + 2 H 2 O {\displaystyle {\ce {2H2S2O4 -> 3SO2\ + S\ + 2H2O}}} 3 H 2 S 2 O 4 ⟶ 5 SO 2 + H 2 S + 2 H 2 O {\displaystyle {\ce {3H2S2O4 -> 5SO2\ + H2S\ + 2H2O}}} 一方、アルカリ性 (pH 9–11) の溶液は安定で1時間に約1%しか分解しない。このとき強い還元力を示す。強アルカリ性条件では亜硫酸と硫化物に分解する。 3 Na 2 S 2 O 4 + 6 NaOH ⟶ 5 Na 2 SO 3 + Na 2 S + 3 H 2 O {\displaystyle {\ce {3Na2S2O4\ + 6NaOH -> 5Na2SO3\ + Na2S\ + 3H2O}}}
※この「水溶液中での分解」の解説は、「亜ジチオン酸ナトリウム」の解説の一部です。
「水溶液中での分解」を含む「亜ジチオン酸ナトリウム」の記事については、「亜ジチオン酸ナトリウム」の概要を参照ください。
- 水溶液中での分解のページへのリンク