水溶液中の挙動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/06 01:03 UTC 版)
0.07および、0.007mol dm−3三酸化キセノン水溶液を、イオン強度0.5(0.5mol dm−3NaClO4)のもと、0.5dm−3水酸化ナトリウムで中和滴定した結果、キセノン酸水素イオンHXeO4−の塩基解離定数(加水分解定数)としてKb = 6.7±0.5 × 10−4と見積もられ、その平衡に対する酸解離定数pKa = 10.5が報告されている。さらに紫外可視吸収スペクトルのpH依存性により求められたイオン強度0.1における解離定数はpKa = 10.8としている。また同著者らはキセノン酸水素イオンの構造は不明であるが、H5XeO−6 である可能性も否定していない。 HXeO 4 − ( aq ) ↽ − − ⇀ XeO 3 ( aq ) + OH − ( aq ) {\displaystyle {\ce {HXeO4^{-}(aq)\ <=>\ XeO3(aq)\ +OH^{-}(aq)}}} XeO 3 ( aq ) + H 2 O ( l ) ↽ − − ⇀ H + ( aq ) + HXeO 4 − ( aq ) {\displaystyle {\ce {XeO3(aq)\ +H2O(l)\ <=>\ H^{+}(aq)\ +HXeO4^{-}(aq)}}} 中和滴定曲線を解析しても水溶液中における第二段階解離は認められない。 HXeO 4 − ( aq ) ↽ − − ⇀ H + ( aq ) + XeO 4 2 − ( aq ) {\displaystyle {\ce {HXeO4^{-}(aq)\ <=>\ H^{+}(aq)\ +XeO4^{2-}(aq)}}} またキセノン酸水素イオンは酸化剤としてはたらくが、塩基性溶液中でオゾンにより酸化されると過キセノン酸水素イオンを生成し、その標準酸化還元電位は以下のように見積もられている。 HXeO 6 3 − → 0.94 V HXeO 4 − → 1.26 V Xe {\displaystyle {\ce {{HXeO6^{3-}}->[0.94\mathrm {V} ]\ HXeO4^{-}\ ->[1.26\mathrm {V} ]\ Xe}}} , (アルカリ性水溶液)
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