過塩素酸イオンとは? わかりやすく解説

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ペルクロラート

分子式ClO4
その他の名称Hyperchloric acid ion、Hyperchloric acid anion、Perchlorate
体系名:(過塩素酸)アニオン、過塩素酸イオン、過塩素酸アニオン、ペルクロラート


過塩素酸

(過塩素酸イオン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/29 22:51 UTC 版)

過塩素酸(かえんそさん、: perchloric acid)とは、塩素オキソ酸の一種で、化学式 HClO4 と表される過ハロゲン酸。水に溶けやすい無色の液体。酸化数7価の塩素に、ヒドロキシ基(-OH)1個とオキソ基(=O)3個が結びついた構造を持つ。


  1. ^ a b Merck Index 13th ed., 7232.
  2. ^ a b D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982)
  3. ^ FA コットン, G. ウィルキンソン著, 中原 勝儼訳 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年
  4. ^ a b 化学大辞典編集委員会 『化学大辞典』 共立出版、1993年
  5. ^ シャロー 『溶液内の化学反応と平衡』 藤永太一郎、佐藤昌憲訳、丸善、1975年
  6. ^ 『改訂4版化学便覧基礎編Ⅱ 無機化合物水溶液のモル伝導率』 日本化学会、1993年
  7. ^ L. Suidan, J. K. Badenhoop, E. D. Glendening and F. Weinhold, J. Chem. Educ., 72, 583 (1995).


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過塩素酸イオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 04:53 UTC 版)

過塩素酸」の記事における「過塩素酸イオン」の解説

過塩素酸イオン(かえんそさんいおん、英: perchlorate、ClO−4)は過塩素酸電離により生成する1価陰イオンである。過塩素酸塩結晶中にも存在し正四面体構造をとり Cl-O結合距離過塩素酸ナトリウム結晶中で142.0-143.1 pmであり、類似構造硫酸イオン (149 pm) と比較して短く、より二重結合性が強いと考えられていた(形式的な結合次数は1.75)。このような結合長をもとに、過塩素酸イオンの結合Cl原子3つのO原子二重結合作りもう一つのOと単結合作っているという極限構造(の共鳴状態)で書かれることが多い。しかしその一方で理論計算からはCl3+に4つのO−が単結合で結びついているというオクテット則満たす描像がもっと現実の系に近いと示唆されている。この場合結合通常の単結合より短く強い点に関しては、ClとOの電気陰性度の差が大きい事により結合強く分極していることとそれぞれの原子電荷を持つ事によりCl-O間にクーロン力によるイオン結合プラスされていると説明される近年理論計算から同様の予想なされていた硫酸などにおいても実際にS-O結合単結合であること、その結合単結合より短く強いのは分極した単結合におけるクーロン引力よるものであることが実験的に確認され、過塩素酸イオンのCl-O結合単結合であるという理論的予測間接的に支持されている。 希薄水溶液中では安定でありほとんど酸化作用示さないが、潜在的に高い酸化作用をもち、その標準酸化還元電位以下の通りである。 ClO 4 − ( aq ) + 2 H + ( aq ) + 2 e −   =   ClO 3 − ( aq ) + H 2 O ( l )   ,   E ∘   = {\displaystyle {\ce {{ClO4^{-}(aq)}+{2H^{+}(aq)}+{2{\mathit {e}}^{-}}\ =\ {ClO3^{-}(aq)}+{H2O(l)}\ ,\ {\mathit {E}}^{\circ }\ =}}} 1.226 V {\displaystyle 1.226{\rm {V}}} ClO 4 − ( aq ) + 8 H + ( aq ) + 8 e −   =   Cl − ( aq ) + 4 H 2 O ( l )   ,   E ∘   = {\displaystyle {\ce {{ClO4^{-}(aq)}+{8H^{+}(aq)}+{8{\mathit {e}}^{-}}\ =\ {Cl^{-}(aq)}+{4H2O(l)}\ ,\ {\mathit {E}}^{\circ }\ =}}} 1.388 V {\displaystyle 1.388{\rm {V}}} ただし、水素硫化水素亜硝酸およびヨウ化水素などでは還元されず、酸性条件チタン(III)イオン (Ti3+) により還元される金属イオン対す配位結合弱く生成定数小さいことから、金属アクアイオンの研究におけるカウンターイオンとして、また過塩素酸塩イオン強度調整用の電解質として用いられる

※この「過塩素酸イオン」の解説は、「過塩素酸」の解説の一部です。
「過塩素酸イオン」を含む「過塩素酸」の記事については、「過塩素酸」の概要を参照ください。

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