死・ロスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 06:46 UTC 版)
本作品ではプレイヤーキャラクターが死んだ場合、「ロスト」(lost)と呼ばれる、復活できない状況が生じることがある。 HPが0になった状態は「死亡」(dead)である。モンスターの攻撃や罠などでヒットポイントがゼロになるほか、クリティカルヒット攻撃を受けたり、宝箱の罠が発動したりして、残りHPに関係なく死亡する場合もある。 キャラクターが死亡した場合は寺院や呪文で蘇生させることができるが、失敗する場合もあり、死亡からの蘇生に失敗すると「灰」(ashed)状態になる。灰からの蘇生も可能だが、死亡からの蘇生に比べ、寺院の場合は高額の費用が、呪文の場合は高レベルの呪文が必要となる。灰からの蘇生にも失敗すると「ロスト」(lost)となり、そのキャラクターはデータを抹消されて完全に消滅し、蘇生させることはできなくなる。 データが抹消されるタイミングはさまざまである。寺院で灰からの蘇生に失敗した場合は即座に埋葬され、そのキャラクターのデータは消滅する。迷宮内ではシナリオにより、蘇生に失敗した時点で即座に消滅するものや、メンバーから離れたり城に戻ったりした時点で消滅するものがある。シナリオによっては泉の奇跡などによりロストから蘇生するケースもある。シナリオ#2では、一部アイテムのスペシャルパワーを使うと即座に死亡するが、ロストした状態のキャラクターに使った場合でも「死亡」となるため、ロストから復活することも可能である。 また、全滅した場合にキャラクターがロストすることがある。本作品では迷宮内でパーティが全滅した場合、パーティーメンバーの死体はその場所に取り残されることになり、その者たちを復帰させるためには、生きている者がその場所へ行き、死体を回収して蘇生させなければならない。その際に、一部のメンバーがロストし回収できないこともあるほか、回収した場合でも、そのメンバーの所持品が奪われてなくなっていることもある。死体を回収するときには回収のための空きメンバーを作らなければならないため、少ない人数で行く必要があり、道中の戦闘がより困難となる。 そのほかのロストの要因として、レベルアップなどで生命力のパラメータが極端に低くなった場合や、エナジードレイン攻撃によってキャラクターがレベル0以下になった場合がある。ほかに、主に宝箱の罠「テレポータ」に引っ掛かった場合、岩のマスにテレポートで飛ばされることがあり、このときは「石の中にいる!」(ローカス版では「壁の中に入ってしまった!」)と表示されてロストとなる。ただし機種によっては、このときはロストせず、全員が死亡して城に送還されるものもある。シナリオ#2では、スペシャルパワーを開放するとロストになってしまうアイテムが複数存在する。シナリオ#3では、そこに到達する直前に何度も警告はされるものの、普通に歩いていける場所に全員強制ロストとなるトラップがある。 特殊な例だが、PCエンジン版Wizardry5は原作および他の移植作の5と大きく異なる点が非常に多く、本来味方専用である魔法を敵が詠唱してくる(敵は全ての魔法を詠唱できる)。その中で「悪魔にのみ効果がある」魔法がヒューマノイドのプレイヤーに効果があり、効果は「即ロスト」である。Wizardry5は城に帰った時点で「ロストとなったキャラが消える」という仕様が多く、さまざまな裏技でロストからの蘇生が可能なバージョンが多いが、PCエンジン版は戦闘中に即抹消されるため、他の一部バージョンで存在している「スペシャルパワーや水泳でロストから復活」との裏技が全く使えないため、簡単にロストになってしまうこともある(基本的に蘇生を全てカント寺院に任せておけばロストに遭遇する頻度はPCエンジン版Wizardry5以外では少ない)。 シナリオ#6以降では、このロストの要素はなくなった。ただしシナリオの特性上、恒常的にキャラクターの蘇生を行う施設がなく、補充メンバーを入れることもできないため、蘇生手段を持ち合わせていない場合、メンバーが欠けたままゲームを進めなければならない。
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