歴史学的時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 14:54 UTC 版)
歴史の研究ではとしては、文明(文化)、政治、社会の形態の変化などによって時代を区切る、ということが行われている(英: historical period、時代区分)。 歴史学や人類学などでは、文明のありかたは道具によって大きく変わったとして、「石器時代」「青銅器時代」「鉄器時代」などと区分される。 政権(王朝)によって時代を区分することも一般的である。例えばペルシア帝国の歴史について述べる場合、政権を握っていた「王朝」によって時代区分し、「アケメネス朝時代(期)」「アルサケス朝時代(期)」「サーサーン朝時代(期)」と時代を区分する。「朝」は「王朝」の省略形である。 例えば地中海の歴史について述べる場合、覇権を握っていた強力な国や帝国によって区分し、ギリシアが中心的な役割を果たした「ヘレニズム時代(期) Hellenistic period」、ローマ帝国が覇権を握っていた「ローマ(帝国)時代(期) roman times」、ビザンツ帝国が覇権を握った「ビザンツ帝国期 bizantine times」、オスマン帝国が覇権を握っていた「オスマン帝国期」などに区分する。 詳細は「地中海地域の歴史(en:History of the Mediterranean region)」を参照 中国大陸の歴史の時代区分でも王朝を用いるのが一般的で、王朝名をもって時代名としていることが多い。王朝が複数乱立した時期に関しては、それが判る時代名としていることも多い。たとえば「秦時代」「漢時代」「三国時代」「晋時代」「南北朝時代(六朝時代)...等々等々である。 詳細は「中国の歴史年表」を参照 日本史の場合、文化(様式)や主要な道具の名称を冠して時代名としているものと、中央政府の置かれていた場所を時代名としているものなどがある。「縄文時代」は縄の文様で装飾した縄文土器を使う特徴を持つ文化や生活様式であったことによる。弥生時代も「弥生式土器」を使っていたから、という理屈である。ただし「弥生」という二字はこの時代とは本質的な関連は無い。「古墳時代」は「古墳がさかんに作られた時代だから」という理由である。「飛鳥時代」も当時の文化様式を命名に用いている。「奈良時代」「鎌倉時代」「江戸時代」などは当時の実質的な中央政府の所在地、最高権力者の館や執務場所の所在地を時代の名としている。
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