構体・外観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/16 14:51 UTC 版)
3780系の前面形状 全金属製・準張殻構造の軽量構体を備える。車体長17,000 mm・車体幅2,700 mm・心皿中心間隔11,800 mmの各主要寸法は3700系(2代)・3730系・3770系の各形式と共通するが、本系列では車体裾部に5500系などと同様に丸みを設けた点が異なり、また屋根上に冷房装置を搭載する都合上、車体高が前掲3形式の3,650 mmに対して3,500 mmと150 mm縮小された。外板厚は前面および側面が1.6 mm、屋根部が1.2 mmとされ、断熱材として25 mm厚の石綿が外板裏側に貼付されている。 モ3780形・ク2780形とも一方の車端部に乗務員室を設けた片運転台構造を採用し、運転台は床面高さより250 mmかさ上げされた高運転台構造とした。前後妻面には700 mm幅の貫通路および貫通扉を設け、前面側の貫通扉は内開式、連結面側の貫通扉は引扉式とした。妻面形状は前面および連結面とも後退角のない切妻構造とし、前面については妻面と側面および屋根部との接合部分を円弧形状に処理している。前面貫通扉の左右には側面まで回り込んだ、いわゆるパノラマミックウィンドウ構造の横長の前面窓を配したが、前面窓ガラスは曲面ガラスではなく平面ガラスを採用し、前面窓は左右とも妻面と側面との境界部分で2分割されている。 前照灯は全灯時150 W・減灯時50 Wの切替式シールドビームを前面の妻面と屋根部との境界付近に左右1灯ずつ計2灯設置した。前照灯2灯の中間、すなわち貫通扉直上の妻面と屋根部との境界付近にはミュージックホーンを格納するケースを設け、ケース前面は横格子のルーバー状に処理されている。後部標識灯は角型埋込式で、通過標識灯との兼用タイプのものを前面腰板下部に左右1灯ずつ計2灯設置した。 側面には3730系および3770系と同様に1,400 mm幅の両開客用扉を片側2箇所配した。側窓については2段構造の窓2枚を1組とする1,500 mm幅・高さ850 mmのユニット窓を新たに採用し、乗務員扉直後および連結面側車端部に各1組、客用扉間に3組設け、また戸袋部には戸袋窓を設けた点が3730系および3770系とは異なる。側面窓配置はd2(1)D(1)222(1)D(1)2(d:乗務員扉、D:客用扉、各数値は側窓の枚数、カッコ付は戸袋窓を表す)である。 車体の外部塗装は3730系の一部に採用された、青みがかった薄紫色(ライトパープル)1色塗りを踏襲した。この塗色は名古屋市在住の洋画家である杉本健吉の発案により採用されたものである。
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