栄養学における「カロリー」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 19:47 UTC 版)
「カロリー」の記事における「栄養学における「カロリー」」の解説
詳細は「生理的熱量」を参照 栄養学においては、カロリーは生理的熱量(栄養学における熱量、エネルギー)を表す単位として用いられる。日本の計量法(1999年10月1日から)では、カロリー、キロカロリー (kcal)、メガカロリー (Mcal)、ギガカロリー (Gcal) の使用が、「人若しくは動物が接取する物の熱量又は人若しくは動物が代謝により消費する熱量の計量」(すなわち栄養学や生物学に関する事項)に限定して認められている。 摂取する食物から得られる栄養学的熱量と、運動や基礎代謝によって消費される熱量について適用され、生物が生理的に代謝したエネルギー1カロリーは空気中での酸化反応(燃焼)によって発生した熱量1カロリーと等しいと定義される。 栄養学ではカロリー(本来は平均カロリー、日本の計量法では熱化学カロリー)の1000倍のキロカロリー (kcal) がよく使われる。かつてはキロカロリーのかわりに大カロリー (Cal、1文字目が大文字)を使い、単にカロリーと言っていた。しかし、"Cal"と"cal"とは極めてまぎらわしいので、今日では kcal(キロカロリー)と表記するのが一般的である。 カロリーは、日本を含む多くの国で生理的熱量を表す標準単位として広く用いられ、計量法改正でも「用途を限定する非SI単位」と定義され、SI単位への移行からは除外されているが、今後は政策的にSI単位であるジュール(1 cal = (正確に)4.184 J)に置き換えられていく予定となっている。日本食品標準成分表においても、kcalによる数値と、1 kcal = 4.184 kJの換算によるkJによる数値が併記されている。 海外(アメリカを除く)の食品では、そのラベルにジュール表記を併記したものもある。 エネルギー量を表す用法から転じて、「カロリー」は食品の持つ栄養価としての生理的熱量そのものを指す言葉ともなっている。例「こんにゃくはカロリーが低い」「ファストフードはカロリーが高いから太りやすい」などと表現する。 なお一日のエネルギー必要量(消費量)は、身体活動レベルに応じて基礎代謝量の1.5〜2倍程度となる。詳細は栄養#栄養学の観点からを参照のこと。
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