栄養失調の統計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 16:12 UTC 版)
詳細は「栄養失調」を参照 2020年7月、全世界の栄養失調者数が2019年で6億8,780万人に達したと報告された。 これは世界の総人口のおよそ11分の1に相当する。 2019年の時点での世界の栄養失調者の数は、2005年以降最も低かった2014年の6億2,890万人から約5,890万人増加している。 FAOは、世界は全人類(すなわち77億人)を養うのに十分な食糧を既に生産しており、約1.6倍の120億人にでさえ食糧を供給しうると主張している 。 年次1970198019902005201020152019発展途上国における栄養失調者の割合37 % 28 % 20 % 13 % 10 % 9 % 9 % 注:中国など人口の多い国々の重要なデータの更新の際、2000年まで遡ってより正確に見直された結果、世界の飢餓人口の推定数は減少している。そのため、2000年以降と1999年以前のデータは異なることに留意する。 世界の地域別では、2019年時点で、サブサハラアフリカでは、約22.0%(2億3,470万人)もの人々が栄養失調に苦しんでいる。特に、東アフリカ(約27.2%、2億3,470万人)と中部アフリカ(約29.8%、5,190万人)は高い傾向にある。人数では、南アジアが2億5,730万人(地域内の栄養失調者の割合:約13.4%)であり、サブサハラアフリカと南アジアで約71.5%を占める。 また、新型コロナウイルスの流行による影響により、食料サプライチェーンの混乱や新型コロナ封じ込め措置による季節労働者や移民に経済的依存をする地域での労働移動制限と国内外の市場や輸送された食品へのアクセス困難によって、2020年は約8260万人~約1億3,220万人が栄養失調の危機に瀕していると推測されている。また、最も悲観的なシナリオの場合、2030年は栄養失調者数が9億人が超えることが予測されている。 更に2014年以降、栄養失調者数は増加傾向にあり、この傾向が2030年まで続いた場合、栄養失調者数は新型コロナの流行による影響を除いた場合でも、約8億4,140万人となり、約半数がアフリカで栄養失調に苦しんでいることになる。そして、アフリカ地域の栄養失調者の大部分を占めるサブサハラアフリカでは2019年に比べて約1.75倍の約4億1,180万人となり、栄養失調者率は3割近くとなる。特に東アフリカと中部アフリカは3割を超えると予測されている。
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