松平確堂とは? わかりやすく解説

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松平確堂

読み方まつだいら かくどう

江戸末期大名津山藩第八藩主11代将徳川家斉の第14子。幼名銀之助、名は斉民、字は子政。美作津山藩松平斉孝養嗣子となり、天保2年家督を継ぐ。安政2年致仕し、確堂と号する。画を能くした。明治24年(1891)歿、78才。

松平斉民

(松平確堂 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/02 13:17 UTC 版)

 
松平斉民
松平斉民
時代 江戸時代後期 - 明治時代
生誕 文化11年7月29日1814年9月12日
死没 明治24年(1891年3月23日
改名 銀之助(幼名)、斉民、確堂(号)
諡号 文定院
戒名 文定院殿成誉寂然確堂大居士
墓所 東京都台東区谷中谷中霊園
官位 従四位上侍従三河守左近衛権少将正四位上、左近衛権中将、越後守従三位
幕府 江戸幕府
主君 徳川家斉家慶家定家茂慶喜
美作津山藩
氏族 徳川将軍家津山松平家
父母 父:徳川家斉、母:皆春院
養父:松平斉孝
兄弟 清湛院徳川家慶徳川敦之助峰姫徳川斉順浅姫徳川虎千代、元姫、徳川斉明、文姫、徳川斉荘、盛姫、池田斉衆溶姫、和姫、斉民末姫喜代姫徳川斉温斉良永姫徳川斉彊斉善蜂須賀斉裕斉省斉宣泰姫ら26男27女
正室:松平斉孝の娘)
継室:松平斉孝の養女)
康倫、康民三浦義次婚約者ら
養子:慶倫
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松平 斉民(まつだいら なりたみ)は、江戸時代後期の大名美作津山藩8代藩主。確堂の号で知られる。

生涯

11代将軍・徳川家斉の十五男として誕生した。12代将軍徳川家慶の異母弟にあたる。

文化14年(1817年)9月18日、津山藩主・松平斉孝の養嗣子となる。文政5年(1822年)2月1日、御目見。文政7年(1824年)3月28日、元服して父・家斉より偏諱を受け斉民と名乗り、従四位上・侍従・三河守に叙任する。文政9年(1826年)12月、左近衛権少将。のち正四位上・左近衛権中将、越後守。天保2年(1831年)11月22日、養父の隠居により家督を相続する。天保3年(1832年)4月19日、初入国する。以後、藩の財政再建や教育の普及などに力を注いだ。

安政2年(1855年)5月3日、養子の慶倫(斉孝の四男)に家督を譲って隠居し、確堂と称する。文久3年(1863年)4月、津山に隠居した斉民に対し、幕府は毎年1万俵の隠居料を給したが、これは将軍・家斉の実子という理由の他に、誠実な性格で将軍家において人望が厚かったためとされる。

慶応元年(1865年)3月、江戸に出府する。維新の動乱の際は、勤皇、佐幕の方針をめぐって藩内は混乱したが、斉民の力をもって勤皇に統一した。慶応4年(1868年)5月3日、江戸開城に伴い新政府より田安亀之助(徳川家達)の後見人を命じられ、その養育に尽力した。明治14年(1881年)12月、従三位に昇進する。明治15年(1882年)6月、麝香間祗候

明治24年(1891年)3月23日、78歳で死去した。家斉の53人の子(そのうち男子は26人)や孫の多くが夭折したり、子孫が残せぬものが多い中、例外的に長命であったといえる。

人物

  • 天璋院と固い信頼関係にあったという。20歳ほど年下である彼女の死に際して、「御姿を仰ぐも悲しぬかつけは 落るなみたに雪もきえつつ」と詠んでいる。
  • 安政5年(1858年)、大老井伊直弼は14代将軍徳川家茂の後見として、徳川慶頼と共に斉民を据えようと画策する。直弼は斉民に対して清水徳川家の相続を働きかけたものの、斉民が辞退したこと、またその後の幕府による調査の結果「評判宜しからず」と評価されたことなどから、この話は立ち消えになった[1]
  • 現在まで残っている家斉の男系子孫は、斉民の子孫のみである。

栄典

系譜

脚注

  1. ^ 東京大学史料編纂所編纂『大日本維新史料 類纂之部 井伊家史料八』安政五年八月井伊直弼書簡
  2. ^ 『官報』第1952号「叙任及辞令」1889年12月28日。

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